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SKとLGがバッテリー訴訟で劇的合意、共存の重要性を悟らせた

SKとLGがバッテリー訴訟で劇的合意、共存の重要性を悟らせた

Posted April. 12, 2021 08:16,   

Updated April. 12, 2021 08:16

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LGエネルギーソリューションとSKイノベーションが、米国で展開してきたバッテリー営業秘密侵害紛争をめぐり劇的に合意した。両社は昨日、それぞれ取締役会を開き、SK(株)側がLG側に2兆ウォンの賠償金を支払うことで、全ての訴訟を取り下げる内容の合意案を承認した。これで両社は3年間にわたって進めてきた紛争に決着がつくことになった。韓国の看板企業が不要な消耗戦に終止符を打ったのは幸いなことだ。ただ、グローバル市場で韓国企業間の紛争はいつでも再発しうる。今回の合意を機に、国益のレベルで妥協する慣行を作る必要がある。

米国際貿易委員会(ITC)は今年2月、LGエネルギーソリューションがSKイノベーションを相手取って起こした訴訟で、SK側の営業秘密侵害を認め、今後10年間、米国内でのバッテリーの生産と輸入を禁止する判決を下した経緯がある。この判決は、バイデン大統領が12日まで拒否権を行使しなければ確定する予定だった。米政府は拒否権の期限を控え、両社の合意を強く働きかけたという。SK側がジョージア州工場から撤退すれば、米国内の電気自動車供給網が打撃を受け、雇用も減るためだ。今回の合意は、米国の国益を考慮した圧迫がかなりの影響を及ぼした結果と見なければならない。

両社は、訴訟とロビーに数千億ウォンをつぎ込んだ。訴訟の結果が予測できず、投資計画も混乱した。このような消耗戦で、韓国バッテリーの存在感まで脅かされている。今年に入り、中国CATLはLGエネルギーソリューションを抜いて世界シェア1位に浮上した。欧州自動車業界は、韓国製の代わりに独自生産のバッテリーを使うと明らかにした。このような決定には、LGとSKの紛争で韓国産供給の不確実性が高まった影響も少なくなかった。

両社は今回の合意を機に、新たな協力案を模索する必要がある。両社はポーチ型バッテリーを生産する共通点を持っている。中国の角型バッテリーに対抗して、新技術の開発など協力する事案が少なくない。戦略的提携のために高官級対話チャンネルを稼動することも必要と見られる。米国や欧州、中国などは、自国の利益に向け、企業各社と政府が一丸となって動いている。グローバル市場で韓国企業同士が激しい紛争を起こせば、競争相手だけが得になるという事実を忘れてはならない。