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蔚山科学技術院の研究チームが次世代太陽電池の最高効率を更新

蔚山科学技術院の研究チームが次世代太陽電池の最高効率を更新

Posted April. 06, 2021 07:50,   

Updated April. 06, 2021 07:50

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韓国研究チームが、次世代太陽電池と呼ばれる「ペロブスカイト太陽電池」の世界最高効率を更新し、商用化にさらに一歩近づいた。

蔚山(ウルサン)科学技術院(UNIST)は、キム・ジンヨンUNISTエネルギー化学工学科教授とキム・ドンソク韓国エネルギー技術研究院責任研究員の研究チームが、スイス・ローザンヌ工科大学(EPFL)研究チームと共同で太陽光を電気エネルギーに転換する効率(光電効率)が25.6%に達するペロブスカイト太陽電池を開発して、5日、国際学術誌「ネイチャー」に発表したと明らかにした。

これは、2月に韓国化学研究院化学素材研究本部のソ・ジャンウォン責任研究チームが、「ネイチャー」論文で発表した光電効率25.2%を上回る世界最高記録だ。

ペロブスカイトとは、2つのプラスイオンと1つのマイナスイオンが結合して、規則的な結晶構造を持つ物質だ。ペロブスカイト太陽電池は、ペロブスカイトが光を吸収して電子(陰電荷)と正孔(陽電荷)に分けて、これらが移動する際に電気が発生する原理を利用する。現在、主に使われるシリコン太陽電池に比べて生産コストが低く、比較的工程が簡単なため、次世代太陽電池として注目されている。光電効率が低いのが短所だったが、研究を重ねながら徐々にシリコン太陽電池の水準(26.6%)に近づいている。

研究チームは、ぺロブスカイト素材の構成元素の組み合わせを新たに変えて、効率を引き上げた。マイナスイオンの一部を「フォーメイト」という物質に交換して、効率と耐久性を向上させた。フォーメイトは、ペロブスカイトの2つのプラスイオンの一つである金属プラスイオンとの結合力を強化し、素材内部の結晶構造がさらに堅固になるように手助けする。結晶構造が強固になったペロブスカイトで作られた太陽電池は効率が高くなる。キム教授は、「研究の方向性を新たに提示し、商用化に近づいた」と明らかにした。


キム・ミンス東亜サイエンス記者 reborn@donga.com