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日本の宇宙探査機、3億キロ離れた「小惑星の秘密」を持って帰る

日本の宇宙探査機、3億キロ離れた「小惑星の秘密」を持って帰る

Posted December. 04, 2020 08:53,   

Updated December. 04, 2020 08:53

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地球から約3億キロ離れた炭素質の小惑星「リュウグウ(竜宮)」のサンプルが、韓国時間で6日午前2〜3時ごろ地球に到着する。炭素質小惑星の試料が地球に来るのは今回が初めてだ。

日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、リュウグウを探査するために開発された小惑星探査機「はやぶさ2」に搭載されたカプセルが、6日、豪州南部のウーメラ砂漠に到着すると発表した。カプセルにはリュウグウの試料100ミリグラムが含まれている。炭素質小惑星には有機物と水を含んだ鉱物が存在すると予測され、リュウグウの試料を分析すれば、太陽系の初期環境と生命体の起源を探求できる。

カプセル配達を引き受けたはやぶさ2は、地球の上空22万キロからカプセルを落とし、すぐ他の小惑星の探査に出る。はやぶさ2は、JAXAがケイ素質小惑星「イトカワ」探査のために開発した探査船「はやぶさ」を基に姿勢制御装置、通信装備、エンジン性能を改善した探査船だ。小惑星の表面の下にある試料を採取できる衝突装置を追加で搭載したのが特徴だ。

はやぶさ2は、2014年12月3日、日本種子島宇宙センターからH-IIA発射体に乗せられて打ち上げられた。打ち上げから6年間、はやぶさ2が飛行した距離は計52億キロを超える。

カプセルが無事に到着すれば、はやぶさ2は、炭素質小惑星の試料を地球に送った最初の探査船として名前を載せる。現在まで明らかになった小惑星の70%以上が炭素質小惑星だが、まだ炭素質小惑星の試料を採取したことはない。

リュウグウは、形が正六面体と似ており、平均幅が約850メートルの炭素質小惑星で、474日間の周期で地球と火星の間の軌道を回っている。はやぶさ2は、2019年2月22日、リュウグウの表面に着陸した。当初、2018年末に着陸する計画だったが、リュウグウの表面を精密に観察した結果、予想より砂利と岩石が多く、着陸場所を探すのに時間がかかった。JAXAは、リュウグウの表面にある岩石約1万個の大きさを測量して、赤道近くの場所(L08E1)を最終着陸地点として選んだ。これではやぶさ2は、炭素質小惑星に着陸した初の小惑星探査船になった。小惑星は、太陽系宇宙空間で発生する太陽風と宇宙放射線の影響を受けて、表面の成分や模様が初めて形成された当時の姿と違う可能性がある。このため、表面の内側の試料を分析すれば、太陽系が生成された当時の環境をよりよく理解できる。はやぶさ2は、2019年7月11日に最初の着陸場所から場所を移した後、リュウグウの表面下にある試料採取のために、火薬が入っている衝突装置を爆発させて小さなクレーターを作り、試料を採取した。

世界初の記録がもう一つある。はやぶさ2は、「ミネルバII」と「マスコット」という名の探査車(ローバー)を、それぞれ2018年9月21日と10月3日にリュウグウ表面に成功裏に着陸させた。人類が小惑星に探査車を着陸させた最初の事例といえる。マスコットの場合、小惑星リュウグの表面に着陸して、約17時間、探査任務を遂行した。

JAXAは、スマートフォンのアプリケーションを通じて、はやぶさ2が落としたカプセルの落下軌跡やカプセル到着までの残りの時間、方向などを拡張現実(AR)で詳しく案内する予定だ。JAXAの予測によると、カプセルは地球の大気圏に突入後、約90秒間、金星より100倍ほど明るいと予測した。アップルストアで「Reentry AR」を検索すれば、アプリをダウンロードできる。


キム・ウヒョン東亜サイエンス記者 mnchoo@donga.com