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大統領選敗北のトランプ氏、ネットフリックスでは「人気急騰」

大統領選敗北のトランプ氏、ネットフリックスでは「人気急騰」

Posted November. 23, 2020 08:38,   

Updated November. 23, 2020 08:38

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「彼は誰で、どのように大統領になったのか」

バイデン米前副大統領のことのようだが違う。ネットフリックスのドキュメンタリー「トランプ:アメリカン・ドリーム」の冒頭に出てくる問いかけだ。このドキュメンタリーは、1970年代にニューヨークでホテル再建築事業に飛び込んだトランプ氏が、その後、不動産、カジノ、テレビショーなどを通じて大衆の関心と人気を得て、ついに大統領になった一代記を扱っている。ネットフリックスが2018年3月に公開した作品だが、最近、韓国のネットフリックスで「再注目コンテンツ」上位圏に布陣した。

 

最近、米大統領選で敗北したトランプ氏関連の映像コンテンツが消費される「逆転」現象が起こっている。

「トランプ氏の言うことなら何でも支持する」というトランプ主義がどうして生まれたのかを間接的に扱った映画「ヒルビリー・エレジー」に国内の映画ファンの関心が集まっている。11日、劇場公開後、「終わりを告げるトランプ時代を理解するために見なければならない映画」という評価を受けている。

「ヒルビリー」とは、米中西部および北東部の衰退した工業地域「ラストベルト」の白人下層民を指す。デトロイトでアルコール依存症の母親とトレーラーで虐待を受けて幼年期を送り、シリコンバレーで成功した実業家になったJ.D.ヴァンスの回顧録が原作だ。この映画は、ヒルビリーの成功談よりも無気力な暮らしを続けるヒルビリーの現実に光を当てる。ヒルビリーがなぜトランプ氏を支持するのか説明する作品とされている。

今年9月にネットフリックスが公開したドキュメンタリー「投票のカラクリ」も人気だ。2016年にトランプ氏とヒラリー・クリントン氏の大統領選争いと選挙制度を扱ったこの作品は、今年の米大統領選が絶頂に達した今月初め、韓国のSNSやブログで話題になった。「ドキュメンタリーをまた見て、米大統領選の選挙人制度を理解した」、「なぜトランプ氏が郵便投票に反対するのか勉強する」といった反応が続いている。

このようなトランプ氏のコンテンツ人気は、肯定的であれ否定的であれトランプ氏が依然として関心を集めている証拠とみられている。トランプ氏は今回負けたが、なぜ4年前に勝利したのか知りたいという欲望が、米大統領選を機に沸き起こっているのだ。あるブロガーは、「ヒルビリー・エレジー」に触れ、「トランプ主義を理解した後、批判が可能だ」とコメントした。

ハードウェア的にもオンライン動画サービス(OTT)の大衆化で、以前の作品を視聴することが容易になったためとみられている。ドキュメンタリーや現実が反映される映画であればあるほど、同様の状況が再現されるたびに再消費されるのだ。映画評論家のチョン・チャンイル氏は、「映画は常に時代と並行するコンテンツ」とし、「映画が愛され続けるのは大衆の心を読むため」と語った。


イ・ホジェ記者 hoho@donga.com