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国際人権団体「公務員射殺事件を覆い隠すのか」、北朝鮮人権決議案に参加しない韓国を批判

国際人権団体「公務員射殺事件を覆い隠すのか」、北朝鮮人権決議案に参加しない韓国を批判

Posted November. 23, 2020 08:39,   

Updated November. 23, 2020 08:39

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北朝鮮の人権状況に関する国連特別報告者のトマス・オヘア・キンタナ氏が18日、国連第3委員会で採択した北朝鮮人権決議案に韓国が共同提案国に名を連ねなかったことに対して、「北朝鮮に良くない信号を送った」と批判した。国際人権団体ヒューマン・ライ. ツ・ウォッチ(HRW)」も、「韓国政府が北朝鮮に明確なメッセージを送る機会を自ら放棄した」と指摘した。

キンタナ氏は20日(現地時間)、自由アジア放送(RFA)とのインタビューで、韓国が北朝鮮人権決議案の共同提案国に加わらなかったことを受け、「韓国が過去にそうしたように(北朝鮮の)人権問題に声を出さなければならない」と主張した。また、「韓国が国連の北朝鮮人権決議案に積極的に参加する姿を見たい」とし、「北朝鮮との政治的交渉のために人権問題に沈黙したり隊列から離れたりしてはならない」と強調した。

国際社会でも、韓国の共同提案国不参加に対する批判の声が出ている。HRWのフィル・ロバートソン・アジア局長代理はRFAに、「文在寅(ムン・ジェイン)大統領と韓国政府が、西海(ソヘ・黄海)公務員射殺事件に対する独立的で公正な調査を求めるのではなく、問題を覆い隠そうとしているようだ」と指摘した。また、「韓国政府が北朝鮮人権決議案の共同提案国に参加せず、北朝鮮に挑発を容認しないという明確なメッセージを送る機会を自ら放棄した」と批判した。また、「人権弁護士出身の文大統領は、韓半島のどこであれ人権侵害が発生すれば、これを非難しなければならないが、その基本原則を破る誤った選択をした」と指摘した。米国務省北朝鮮人権担当特使を務めたロバート・キング氏も、「韓国政府が北朝鮮との首脳会談のために人権に触れなかったが、外交的進展は全く達成できなかった」と述べた。

国連第3委員会は18日、北朝鮮人権決議案を議場の総意(コンセンサス方式)により投票なしで採択した。北朝鮮当局の人権侵害を批判し、改善を促すことが主な内容だ。米国、フランスなど58ヵ国が共同提案国に名を連ねた。

 

しかし、韓国は昨年に続き今年も共同提案国から外れた。決議案には北朝鮮軍が西海で海洋水産部公務員を射殺した事件と関連して、「キンタナ氏の報告書を受け入れる」という内容が含まれている。また、北朝鮮政府の新型コロナウイルスへの対応が国際人権法に則らなければならないと指摘し、公務員射殺事件を批判した。

外交部は、共同提案国不参加について、「韓半島情勢など諸般の状況を総合的に考慮した」とし、「コンセンサス採択には参加した」と述べた。また、「韓半島の平和・繁栄による北朝鮮の人権増進に向けて引き続き努力していく」と明らかにした。

しかし、政府が公務員射殺事件の公論化に消極的な態度を見せている中、国連は積極的に動いている。キンタナ氏は16日、東亜(トンア)日報の電話取材に対して、「韓国、北朝鮮当局にそれぞれ西海公務員射殺事件に関する情報を遺族に十分に提供することを求める内容の嫌疑書簡(allegation letter・公式返答を要請する書簡)を送った」と明らかにした。キンタナ氏は同事件を直接調査するために来年初めに訪韓する可能性があると話した。


崔智善 aurinko@donga.com · 趙鍾燁 jjj@donga.com