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仏ニースの教会襲撃テロ事件、容疑者は21歳のチュニジア国籍男性

仏ニースの教会襲撃テロ事件、容疑者は21歳のチュニジア国籍男性

Posted October. 31, 2020 08:39,   

Updated October. 31, 2020 08:39

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29日、フランスのニースで発生した刃物による教会襲撃テロの容疑者が、北アフリカのチュニジア国籍の21歳男性、ブラヒム・アウイサウイと特定された。容疑者のかばんからイスラム教の聖典コーランの写本がみつかったほか、容疑者が犯行前後に「神は偉大なり」とアラビア語で叫んだことから、イスラム過激派によるテロの可能性が高まった。テロ当日、ニースを訪れたフランスのマクロン大統領は、「絶対に屈しない」とし、軍兵士を増員し、テロ警戒レベルを引き上げるなど、強硬対応を明らかにした。

AP通信などによると、事件の担当検事は同日、ニースのノートルダム大聖堂の前で行った記者会見で、容疑者を特定し、「遺留品からコーラン、刃物3本、携帯電話2台が見つかった。容疑者が9月20日にイタリアに到着した後、今月9日頃にフランスに入った」と明らかにした。

容疑者は同日午前8時29分にノートルダム大聖堂に入り、30分間、聖堂で犯行を行い、8時57分、警官に撃たれて重体だという。死亡者3人のうち、朝の祈りに来た女性(60)、教会係員の男性(55)は首を切りつけられて死亡したことが確認された。もう1人の被害者(44)は負傷して逃げたが死亡したという。容疑者が犯行前後と逮捕直後に「神は偉大なり」と繰り返し叫んだが、警察に監視を受けていた人物ではなかったと、当局は明らかにした。

マクロン氏も大聖堂を訪れ、「団結しなければならない。テロと分裂の精神に屈してはならない」と主張した。マクロン氏は、テロ対策のために配置する軍兵士を3千人から7千人に2倍以上増員し、宗教施設や学校への安全対策を強化すると明らかにした。

 

にもかかわらず、フランス各地でテロの懸念が高まっている。同日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、フランス内務省は、国際テロ組織アルカイダと関連した組織が最近、フランス内の教会を攻撃するよう扇動したという情報を入手し、警戒を強化した。同日、リース近郊のリヨンでは、刃物で武装したアフガニスタン出身の危険人物が電車に乗ろうとして逮捕された。南東部アヴィニョン近郊でも、銃を持った男が警官に射殺された。

世界各国では追悼が相次いだ。来月3日の大統領選を控えたトランプ米大統領と民主党大統領選候補のバイデン前副大統領はツイッターを通じて犠牲者を追悼し、テロを非難した。マクロン氏を「イスラム嫌悪主義者」と批判したトルコのエルドアン大統領だけでなく、イラン、サウジアラビア、カタール、レバノンなど主要イスラム圏国家も追悼に参加した。

一方、マレーシアのマハティール前首相(95)はツイッターに、「イスラム教徒は、過去の(フランスがした)大量虐殺に怒らなければならない。何百万人ものフランス人を殺す権利がある」とテロを擁護する投稿をし、批判を受けている。ツイッター側は「暴力を美化した」として投稿を削除した。


金潤鍾 zozo@donga.com · 林賢錫 lhs@donga.com