Go to contents

非火伽耶の墓の中の飾り具が「1500年ぶりの外出」

非火伽耶の墓の中の飾り具が「1500年ぶりの外出」

Posted October. 29, 2020 08:14,   

Updated October. 29, 2020 08:14

한국어

伽耶古墳群の中で「昌寧校洞・松峴洞(チャンニョン・キョドン・ソンヒョンドン)古墳群」は、日本植民地時代以来、盗掘被害がひどかったところに挙げられる。この古墳群の墓から、装身具遺物が盗掘されない状態で大量に発見された。

文化財庁・国立伽耶文化財研究所(所長=キム・ジヨン)は、慶尚南道(キョンサンナムド)昌寧郡校洞Ⅱ群の63号墳を発掘して調査した結果、非火伽耶支配者の金銅冠・金製耳飾・ビーズのネックレスなどを確認したと、28日明らかにした。靴が発見されていないことだけを除けば、先月、体全体の装身具一切が発掘された慶尚北道慶州市皇南洞(キョンサンブクド・キョンジュシ・ファンナムドン)の新羅古墳と似ている。

校洞Ⅱ群の63号墳は、5世紀半ばに造成されたものと推定される。この古墳から2メートル北にある39号墳は、中からパンの袋、ゴムたらい、バケツが発見されるなど、盗掘で荒廃していた。昌寧地域の非火伽耶の古墳は、上石の間から入れば、遺物を簡単に盗むことができる構造であり、非火伽耶遺物はこれまで、金銅冠の欠片や装身具が確認されただけで、全容を知ることができなかった。

今回発見された遺物の面々は華やかである。頭の位置では、高さが21.5センチの金銅冠が確認される。木の枝の形の装飾が3段に立てられており、冠の縁の下には勾玉と金銅ビーズが垂れ下がっている。棺おけの中には冠帽と推定される織物の痕跡も見つかった。

両耳の部分では、太い輪の耳飾り1組、首と胸には藍色のガラスビーズを三、四行で編んだビーズのネックレスがかかっていた。銀装飾の刀子の付いた銀帯がつけられており、両手にはそれぞれ銀の指輪1個(右手)と3個(左手)が確認された。右腕の部分では、円形の金版に繋がった勾玉とオレンジ色のビーズも出た。腕輪と刀子を飾ったとみられる。

国立伽耶文化財研究所は、この墓の主人を、身長が155センチほどの最高支配階級であり、長い剣の代わりに太い耳飾りと刀子が発見されたことを勘案して、女性と推定した。墓の内外に殉葬者が少なくとも5人が埋められた痕跡も見つかった。彼らは、墓の主人公と同じ方向で木棺に安置されており、低い階級ではない可能性が高い。

墓の構造と出土した土器は、典型的な伽耶様式だが、装身具は新羅のものと類似している点も特徴と言える。ヤン・スクジャ学芸室長は、「洛東江(ナクドンガン)の東側にあった非火伽耶が、新羅との交流が多かったことを類推できる」とし、「ただ、墓の様式は最も保守的に変化するため、考古学的に伽耶のものである可能性が高い」と説明した。

文化財庁は、2014年から非火伽耶最高支配層のものと推定される墓域のうち、未整備地域を調べる過程で63号墳を発見した。昨年11月に大型上石をクレーンで持ち上げて、本格的な発掘作業に着手した。

国立伽耶文化財研究所は、来月5日、ユーチューブで、今回の発掘調査に参加した団員が出演するライブオンラインの発掘調査説明会を開く。


金民 kimmin@donga.com