Go to contents

米「空の暗殺者」投入した訓練を太平洋地域で初実施、中国「領空侵犯時は撃墜」

米「空の暗殺者」投入した訓練を太平洋地域で初実施、中国「領空侵犯時は撃墜」

Posted September. 30, 2020 09:46,   

Updated September. 30, 2020 09:46

한국어

米軍が最近、「空の暗殺者」と呼ばれる無人機「MQ-9リッパー」を太平洋地域に投入する訓練を初めて実施した。中国を狙ったとみられるこのような動きに対して、中国官営メディアは、「操縦士がいてもいなくても(中国領空を侵犯すれば)撃墜する」と強く反発した。米国と中国の軍事的緊張が高まっている。

 

米空軍協会の機関誌『エアフォースマガジン』は最近、「今月3日から29日まで米東部カリフォルニアにある軍基地で、MQ-9リッパーを太平洋地域に投じることを想定して訓練を実施した」と報じた。MQ-9リッパーは、米国が誇る最新の無人攻撃機で、最高速度は時速482キロ、完全武装した状態でも14時間近く飛行することができる。これまで中東やアフリカ地域に投入され、テロリストの除去、要人暗殺などに使用された。空対地ミサイルを最大14発まで装着できるため、地上の構造物の爆撃にも利用される。まだ公式には東アジア・太平洋地域の作戦に投入されたことはない。

同誌が公開した写真の中の米将兵は、MQ-9リッパーが中国を狙ったような形の肩章を着用していた。赤く塗られた中国の地図の上をMQ-9リッパーが飛行しているが、まるで中国を狙っているように見える。

これに対して中国メディアは、「中国に対する挑発的行動」と強く反発した。中国共産党系メディアの環球時報は、「米空軍の無人機の爆撃は想像のことではない」とし、「特に、米空軍が軍人の肩章に特定国家を含めたことは、ベトナム戦争であったこと」と主張した。同メディアは、「11月3日の大統領選を控えた米政権がいわゆる『10月のサプライズ』で無人攻撃機を利用し、中国が実効支配する南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島を実際に攻撃する可能性がある」と主張した。中国は、南シナ海で領有権を主張するために南沙諸島に人工島を建設し、戦闘機の離着陸が可能な滑走路、格納庫などを建設した。これに対する制限的な先制打撃があり得るという主張だ。

同紙は、「人が乗った飛行機であれ無人機であれ南沙諸島を攻撃すれば必ず撃墜する」とし、「韓国戦争当時、マッカーサー将軍は中国が参戦しないと確信したが、間違いだった。中国は挑発に直面すれば、ためらわない」と警告した。

 

このような状況で、中国は周辺4個の海域で同時に軍事訓練を行っている。環球時報の英語版「グローバル・タイムズ」によると、中国は28~30日、東部および南部の一部の海域で実弾射撃のために一般船舶の進入を禁止した。28日には東シナ海の一部海域、南シナ海の西沙群島の海域、渤海湾などで軍事訓練を行った。

また最近、米国と台湾の関係が強化される動きの中、中国の軍用機が相次いで台湾防空識別圏(ADIZ)を行き来し。26日には米軍の偵察機が中国領海汽船から88キロ離れた海域まで接近した。


金祺容 kky@donga.com