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バッタの群れの襲撃を防ぐ道が開かれた、「コツは体臭」

バッタの群れの襲撃を防ぐ道が開かれた、「コツは体臭」

Posted August. 14, 2020 08:56,   

Updated August. 14, 2020 08:56

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今月4日、中国雲南省林業草原局は、今年に入って普洱と紅河など管内の4つの地域でバッタ群れの襲撃により深刻な被害を受けたと発表した。被害面積だけで103.8平方キロメートルで、ソウル瑞草区(ソチョグ)面積(47.1平方キロメートル)の2倍を超える。バッタの群れは、伝統的にアフリカと西南アジアに頻繁に出没したが、最近になって、中国でもバッタ群れの襲撃が増えて、食糧不足問題を懸念し始めている。

中国科学院動物研究所の康樂教授の研究チームは、動物がコミュニケーションに使う化学成分であるフェロモンを利用してバッタの群れを撲滅する方法を、国際学術誌・ネイチャーの12日付に発表した。

バッタは、他の動物のようにフェロモンを通じてコミュニケーションを行う。フェロモンは一種の体臭で、まず一匹から分泌が始まると、周りに集まったバッタの群れから分泌され、最終的に群れをなす。

研究チームは、「4-ビニルアニソール(4-VA)」と呼ばれる小さな有機化合物が、他のバッタを誘引するのに活用されることを突き止めた。この化合物に接したバッタは、寿命や性別に関係なく、強力に引かれる行動を見せた。

研究チームは、人工的に作った4-VA物質で、バッタの群れを落とし穴に誘引する実験を行った。芝生の上に設置した粘着の罠に4-VAを塗ってバッタの群れを観察した結果、塗っていない罠より多くのバッタがくっつくことを確認した。

4-VAフェロモンを最初から感知できなくする方法も提示した。フェロモンは、一般的にバッタの触角にある「錘状感覚子」という感覚細胞を通じて感知される。この感覚細胞には、フェロモンと結合するOR35と呼ばれる受容体があるが、この受容体が機能しないようにする化学物質を作って撒く方法だ。康教授は、「このような方法でバッタが集まって移動することを防ぐことができるが、実際に可能かどうかは検証が必要だ」と明らかにした。


チョ・スンハン東亜サイエンス記者 shinjsh@donga.com