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HMMが21期ぶりに黒字、「復活の航海」に出る

HMMが21期ぶりに黒字、「復活の航海」に出る

Posted August. 13, 2020 07:48,   

Updated August. 13, 2020 07:48

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11日午後、慶尚南道巨済市(キョンサンナムド・コジェシ)にある三星(サムスン)重工業の造船所。強い雨の中でも「HMM St Petersburg」(サンクトペテルブルク号)と書かれた巨大な船の上では、運航前の最後の点検が進んでいた。

全長400メートル、全幅61メートル、深さ33.2メートルのサンクトペテルブルク号は、コンテナ2万4000個を一度に乗せて運ぶことができる世界最大規模だ。国内唯一の大手海運会社であるHMM(旧現代商船)が発注した船で、来月から釜山(プサン)~中国~欧州を結ぶ路線に投入されて世界を駆け回る予定だ。

HMMの関係者は、「サンクトペテルブルク号の名前は、2016年以降、低迷に陥っている韓国海運業を再建して欧州航路の競争力を取り戻すという意味を込めて作った」と説明した。

HMMは、20期連続の赤字の沼から脱して、「コリア海運」復活の引き金を引いた。

HMMは12日、業績公示を通じて、第2四半期(4~6月)に1387億ウォンの営業利益を上げて黒字転換に成功したと発表した。昨年同期間の1129億ウォンの営業損失からの逆転業績だ。2016年に大株主が現代(ヒョンデ)グループからKDB産業銀行に変わり、厳しい構造調整の結果だという点で鼓舞的に受け入れられている。売上高は1兆3751億ウォンで、昨年同期比1.6%減少したが、超大型船の投入で規模の経済を実現し、コスト削減の努力が成果を出したという分析だ。

大手競合他社・マースクなどが含まれている従来の海運同盟「2M」から脱して、4月からザ・アライアンスの正会員に海運同盟を変更したのも前向きに働いた。世界1位の海運会社・マースクの影響力が大きい2Mより小規模の海運会社が加盟したザ・アライアンスにおいて戦略的選択の幅が広がったからだ。最近、新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)により世界の貨物取扱量が多少減っている中でも、HMMは満船運航を続けている。新型コロナによって減った貨物取扱量が、下半期から改善する兆しを見せていることも前向きと言える。バルク部門で冬季の原油需要が増加し、鉄鉱石の貨物取扱量が増えるなど、徐々に改善するだろうという説明だ。それでHMMは、超大型船の割合を40%まで増やす計画だ。9月までに2万4000TEU級12隻、来年上半期(1~6月)までに1万6000TEU級8隻を追加で受注する。世界1位のマースクと2位のMSCの超大型船(1万TEU級以上)の割合がそれぞれ20%であることを勘案すれば、2倍高い数値だ。HMMの関係者は、「小さくても強い会社に育成したい」と語った。2022年までに船腹量を110万TEUまで増やすのがHMMの目標だ。

海洋水産部も同日ブリーフィングを開いて、海運企業支援計画を発表した。昨年は37兆ウォンだった海運売上規模を、2025年は51兆ウォンまで増やすというのである。このため、△韓国海洋振興公社中心の支援強化、△コンテナ船社の経営革新支援、△海運産業支援インフラの構築などに乗り出す方針だ。韓国海洋振興公社の船舶買い取り後の再貸船事業に運用リース方式を追加して、中長期的に船社と造船会社、公共機関が参加するリース専門船主会社の設立を推進する。海洋水産部の文成赫(ムン・ソンヒョク)長官は、「韓国海運の持続可能な発展のために、残りの計画期間中に今日発表した海運政策を支障なく履行したい」と語った。


巨済=チョン・ジヨン記者、チョン・スング記者 jjy2011@donga.com · soon9@donga.com