Go to contents

トランプ氏「再選したら北朝鮮とすぐ交渉」

トランプ氏「再選したら北朝鮮とすぐ交渉」

Posted August. 10, 2020 08:05,   

Updated August. 10, 2020 08:05

한국어

トランプ米大統領が7日(現地時間)、再選を果たした場合、直ちに北朝鮮と交渉に入ると明らかにした。政権2期目で北朝鮮との非核化交渉に再び乗り出す意向を明らかにしたのだが、交渉の時期を大統領選後に先送りし、一部で議論された「10月のサプライズ」は事実上、水泡に帰したとみられている。

トランプ氏は同日、ニュージャージー州ベッドミンスターにある自身のゴルフクラブで行われた記者会見で、ロシアと中国の米大統領選介入の可能性についての質問に答える際、「大統領選で勝ったら、直ちにイランと北朝鮮と交渉に入るだろう」と述べた。そして、2016年の大統領選で自分が勝利していなければ、「北朝鮮と戦争になっていた」と従来の主張を繰り返した。また「北朝鮮とかつての政権では築けなかった関係を持っている」と強調した。

トランプ氏は5日、FOXニュースとのインタビューでも、「大統領選を控えていなかったら、北朝鮮やイラン、中国のような国々が交渉の場に出てきていただろう」とし、再選するかどうかが交渉の変数になることを強調した。このように対話継続のメッセージを発信することで、大統領選前に北朝鮮など敵性国家の挑発を阻止し、状況を管理する狙いがあるとみられる。

トランプ氏はこれまで米朝非核化交渉や2度の首脳会談を外交の功績としてアピールしてきた。このためボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)と一部の米外交安保の専門家たちは、「大統領が11月の大統領選のカードにするために大統領選直前の10月頃に北朝鮮との交渉を行う『10月のサプライズ』を計画する可能性がある」と見通した。しかし、今月24日から共和党の全国党大会が開かれ、9月から3回にわたって大統領選候補のテレビ討論が開催されるうえ、米国の新型コロナウイルスの感染が収束せず、事実上、第3回米朝首脳会談は不可能という観測が流れている。

ただし、米朝交渉の膠着の中でも北朝鮮を対話のテーブルに引き出す米国の試みは続いている。共同通信は9日、米政権が「北朝鮮と米国双方への連絡事務所設置を模索している」と報じた。平壌(ピョンヤン)に米政府関係者、ワシントンに北朝鮮政府関係者がそれぞれ常駐し、国交のない両国間をつなぐ事実上の大使館のような役割を想定しているという。同通信は、「米国としては当局者間の接触を増やし、政府高官や首脳の会談につなげたい思惑がある。北朝鮮の非核化に向けた取り組みを検証する狙いもある」と分析した。

 

韓国政府は慎重な立場だ。外交当局者は、「米国が(対話再開の)意思を持って北朝鮮に連絡事務所の設置を提案したと見るには信憑性が低い」と話した。また、「先月初め、ビーガン米国務副長官の訪韓と北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)氏の談話発表があったが、米朝の足踏み状態は続いている」と伝えた。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 東京=パク・ヒョンジュン特派員 lightee@donga.com