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「韓国の婿」ラリー・ホーガン米メリーランド州知事にインタビュー

「韓国の婿」ラリー・ホーガン米メリーランド州知事にインタビュー

Posted August. 08, 2020 08:46,   

Updated August. 08, 2020 08:46

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ラリー・ホーガン米メリーランド州知事(64)は最近、ワシントン政界で最も注目されている政治家の1人だ。共和党所属だが、米国の代表的な民主党の票田で再選に成功したホーガン氏は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、韓国製の診断キット50万個を素早く空輸し、これを批判するトランプ大統領に対抗するなど、米メディアのスポットライトを浴びている。ガンを克服した闘病ストーリー、2015年のボルティモア暴動の対応で見せたリーダーシップなどで、2024年の大統領選候補に名前が挙がっている。韓国系のユミ・ホーガン氏と結婚し、国内では「韓国の婿」で知られている。

先月、米紙ワシントン・ポスト(WP)への寄稿文で、「トランプ氏が韓国人はぞっとすると言った」と暴露したのもホーガン氏だった。ホーガン氏は6日(現地時間)、東亜(トンア)日報との電話インタビューで、「トランプ氏は韓国人を侮辱し傷つけたことに対して謝罪しなければならない」と話した。また、「大切な友人であり、同盟にそのように対することは不適切だった」と強い遺憾を表明した。

――新型コロナウイルスの感染拡大にどのように対応しているのか。韓国から空輸した診断キットは効果があったのか。

「現在、韓国製の検査キットで1日5千件ほどの検査を行っている。メリーランド州全体では現在1日2万件の検査が行われている。米国が新型コロナウイルスに成功的に対応できていない時に、私たちはユミと韓国の特別な関係のおかげで、最先端の韓国技術を持って危機に対応することができた。私たちの長期的な対応戦略の核心であり、22日間、メリーランド州の8つの関連機関が努力して実現した交渉だった。まだ米国の他の地域では検査結果が出るまでに10日から最大で2週間かかるが、私たちは24~48時間しかかからない」

――トランプ氏が韓国製診断キットを持ってきたことを批判したが…。

「称賛されると考えたが、予想と違って批判的な反応が出て驚いた。トランプ氏は恐らくこのような私たちの動きで、連邦政府の対応が失敗と見られることを心配したのではないだろうか」

「不朽の友情作戦(Operation Enduring Friendship)」と名づけられた韓国製検査キットの空輸過程をホーガン氏は最近出版した著書『Still Standing』でも1章を割いて詳細に記述した。武装した州兵が護衛し、50万個の診断キットが運ばれるのを見て、これより美しい場面を見た記憶がない」と話すほど印象的だったと話した。

――-あなたのWPへの寄稿文は韓国で大きな関心を呼んだ。トランプ氏はなぜ韓国に対して良くない印象を持っていると思うか。

「トランプ氏がなぜそのように話したかは分からない。恐らく(在韓米軍駐留経費負担交渉で)より良い取引をしようという狙いがあったのではないかと思う。しかしあの発言は不適切だった。事実関係にも合致せず、韓国人を傷つけた。韓国人を侮辱したので、私はトランプ氏が謝罪すべきだと考えた」

――「同盟国が米国を搾取している」というトランプ氏の主張をどう見るか。

「進行中の交渉の具体的な内容には入りたくない。ただ、良き友人であり同盟を非難し、侮辱し、傷つけることは適切でない。韓米両国は長い間すばらしい関係を維持してきた同盟だ。ユミは韓国に駐留する米軍に常に感謝を示し、彼らを誇らしく思ってきた。この関係は私たちに大変重要で維持されなければならない」

ホータン氏は、韓国との関係を説明し、「誇らしい」と何度も話した。ユミ氏が作る韓国料理が好きだとし、この日の昼食のメニューだったというLAカルビをはじめ韓国のメニューを話した。「私は自宅にキムチ冷蔵庫がある唯一の州知事だろう」と言って豪快に笑った。

――民主党の票田であるメリーランド州で有権者の圧倒的な支持で再選した。あなたのリーダーシップの秘訣は何か。

「共和党である私がここで再選までしたのは史上初めてだ。それだけ人々が分裂した政治に嫌気がさしていると考える」

――2024年の大統領選に出馬する計画があるか。

「誰もその時期を予断することはできない。2023年1月に州知事の任期が終れば、それについて考える十分な時間があるだろう。国のためにやっていきたい」

――最近出した本を通じて伝えたいメッセージは何か。

「私の本は逆境を克服する内容というよりも、弱者(underdog)についての内容だ。私は逆境を克服し、人生について多くのことを学んだ。苦しい時期を経験している人はそれから何かを学んでさらに強くなる」

インタビューを終えてホーガン氏は、「コロナウイルスで大変だが、強くうまく対応することを願う」と述べ、「私たちは共に勝ち抜くだろう」と付け加えた。受話器の向こうから温かい関心と配慮の心が感じられた。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com