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1970年代の強烈な抽象絵画・崔郁卿の作品3点がパリに行く

1970年代の強烈な抽象絵画・崔郁卿の作品3点がパリに行く

Posted July. 07, 2020 08:26,   

Updated July. 07, 2020 08:26

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「一時/私の名前は/見知らぬ顔の中で/言葉を忘れてしまった「おしの子」でした。/異郷で別れがもたらす/期しえない邂逅の/悲しみを味わったまま/怒った獣の動物園で/虹の夢を追った/「道に迷った子供」でした。」(崔郁卿の詩「私の名前は」)

1970年代に強烈な抽象絵画で国内画壇に突然登場した美術家・崔郁卿(チェ・ウッキョン、1940~1985)の作品が、来年、フランス・パリのポンピドゥーセンターで観客と対面する。主に展示されていた米国ではアジア女性として、国展中心の保守的な国内画壇では、異邦人とされていた崔郁卿。自らを「名前のない子供」と称していた彼女の作品が、少しずつふさわしい名前を見つけている。

6日、美術界によると、崔郁卿の作品が、来年5月5日~9月6日に開かれるポンピドゥーセンターの「Women in Abstraction(抽象の中の女性)展」に組み込まれた。全世界の作家112人の作品400点余りを披露する大規模な展示で、彼女の色彩抽象3点が展示される。ポンピドゥーセンターの後は、スペインのビルバオ・グッゲンハイム美術館で巡回展(2021年10月22日~2022年2月27日)を開く。

今回のポンピドゥーセンターでの展示は、最近の国際美術界の「美術史見直し」のブームに合わせて、白人男性中心の既存の美術史から脱して、女性アーティストを前面に出した。これに先立って、米ニューヨークのグッゲンハイムで開かれた「ヒルマ・アフ・クリント」展は60万人が訪れて、 大きな反響を得た。今回の展示にも、クリントをはじめ、ルイーズ・ブルジョワ、バーバラ・ヘプワースなどの女性巨匠の作品が展示される予定だ。展示を企画したクリスティン・マーシェル首席キュレーターは、「既存の多くの展示は抽象芸術なので、女性の役割を縮小してきた」とし、「不当に隠された女性たちの作品を再評価したい」と明らかにした。


金民 kimmin@donga.com