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米「ファーウェイ使用さらに1年禁止」、中国「懲罰的報復に着手」

米「ファーウェイ使用さらに1年禁止」、中国「懲罰的報復に着手」

Posted May. 15, 2020 08:37,   

Updated May. 15, 2020 08:37

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新型コロナウイルス感染拡大の事態をめぐる米国と中国の対立が激しくなる中、米国が中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)に対する制裁措置を延長し、公的年金の中国投資を禁止した。中国は、新型コロナウイルス感染拡大の中国責任論を提起した米国に懲罰的報復措置を準備しているという。競争と対立が交差した米中関係が全面衝突の時代に入ったという観測が流れている。

香港のサウスチャイナ・モーニング・ポストによると、トランプ米大統領は13日、米の国家安全保障上にリスクをもたらす企業の通信機器を国内企業が使用することを禁止する大統領令を1年延長した。トランプ氏は昨年5月、国家非常事態を宣言し、1年期限のこの大統領令に署名した。署名翌日、米商務省は、ファーウェイと68の系列会社を取引制限の「エンティティ―リスト」に追加した。米企業がファーウェイやZTEなどの企業から機器を購入することを禁じたのだ。

米国の代表的な公的年金である連邦公務員向け確定拠出型年金(TSP)を運用する米連邦退職貯蓄投資理事会(FRTIB)も13日、特別会議を開き、中国株への投資の中止を決めたと、同紙が伝えた。FRTIBは、中国企業の株が含まれたインデックスに資産を移して投資しようとした計画の中止を全会一致で決定した。

FRTIBは、「新型コロナウイルスが全世界で猛威を振るい、多くの不確実性が生まれ、新興市場の投資に切り替えなければならない時なのか確信できない」と強調した。しかし、これはホワイトハウスの圧力による決定という分析が支配的だ。オブライエン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)11日、TSPを管轄する労働省に中国投資の中止を求めた。

新型コロナウイルスのワクチン研究に対する中国のハッキングの疑惑も提起された。米連邦捜査局(FBI)と国土安全保障省直属のサイバーセキュリティー・インフラセキュリティー庁(CISA)は同日、声明で、「中国政府と関係するハッカーらが新型コロナウイルスのワクチン開発の研究データなどを盗もうとしている」と明らかにした。ハッキングされた機関、ハッカーの情報、ハッキングが成功したかどうかなどについては明らかにしていない。

 

中国は報復に出る構えだ。中国共産党機関紙「環球時報」は14日、内部消息筋を引用して、「新型コロナウイルスの世界的な感染拡大をめぐって、中国の責任を問う損害賠償請求訴訟を起こした米ミズーリ州当局と反中国法案を発議した米議会の議員に対する懲罰的報復措置の準備に入った」と報じた。同紙は、「象徴的な反撃ではなく、相手が苦痛を感じる措置だ」と伝えた。ミズーリ州は先月、州政府として初めて、新型コロナウイルスをめぐって中国に対して損害賠償請求訴訟を起こした。

中国の王毅国務委員兼外相は13日、上海協力機構(SCO)のテレビ会議で米国について、「中国に汚名を着せることに反対する」と主張した。中国が主導して作ったSCOは、ロシア、カザフスタン、インド、パキスタンなどが参加している。


尹完準 zeitung@donga.com