検察、「コイン詐欺捜査もみ消し」現職の治安正監を追跡

「検警事件ブローカー」ソン受刑者（６１・収監中）と関わった疑惑を持たれている元治安監が自ら命を絶った中、現職の治安正監と治安監も検察の捜査線上に上がっていることが確認された。検察は、ソン受刑者の事件のもみ消しや人事不正疑惑に関連した人物が約１２０人にのぼると見ている。

１７日、東亜（トンア）日報の取材を総合すると、光州（クァンジュ）地検反腐敗捜査部は、ソン受刑者が暗号資産詐欺の容疑を受けているタク受刑者（４４・収監中）の捜査をもみ消してやるとして、見返りに１８億５４００万ウォン相当の金品を受け取ったことを確認し、捜査もみ消しを請願した相手を確認している。

タク受刑者は２０２０年頃、ソン受刑者に約１３億ウォンを渡し、ソウル警察庁が捜査しているビットコイン投資詐欺事件のもみ消しを依頼したという。タク受刑者はその後、「最初はソウル警察庁で３つの容疑で強力な捜査を受けたが、請託後、２つの容疑は軽く処罰され、１つは嫌疑無しとなった」と周囲に自慢したという。検察はこの事件と関連して、元警務官のチャン氏（５９）を３千万ウォンを受け取った容疑で拘束した。また、現職の治安正監Ａ氏と治安監Ｂ氏が関与したかどうか捜査している。治安正監は、警察庁長（治安総監）に次いで２番目に高い警察階級であり、治安監はその次だ。タク受刑者は、２１年頃にも光州の光山（クァンサン）警察署が捜査していた暗号資産詐欺事件のもみ消しのためにソン受刑者に約４億ウォンを渡したという。

ソン受刑者は００年頃、光州北部警察署の交通審議委員を務めて警察との関係を構築し始め、ゴルフ会を１０数回運営するなど、警察や検察、地方自治体などと関係を維持したという。また、警察官たちに昇進の請託をすると言って１人当たり１５００万～３千万ウォンを受け取ったという。

検察は、捜査のもみ消し、人事の請託、自治体の工事受注の不正の３分野に分けて１２０人余りを捜査しているという。人事の請託を受けたと指摘された元治安監は１５日、京畿道河南市（キョンギド・ハナムシ）の野山で自ら命を絶ち、遺体で発見された。


李亨胄 peneye09@donga.com