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大統領室「金杏氏任命」めぐり苦心、与党一部からは「強行の際は総選挙に悪材料」と懸念の声

大統領室「金杏氏任命」めぐり苦心、与党一部からは「強行の際は総選挙に悪材料」と懸念の声

Posted October. 10, 2023 08:13,   

Updated October. 10, 2023 08:13

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「聴聞会退場」で波紋を引き起こした論難を起こした金杏(キム・ヘン)女性家族部長官候補者の任命可否を巡り、大統領室が国会での議論の推移を鋭意注視している。今のところは国会人事聴聞手続きが終われば任命するという原則を堅持している空気だが、与党の一部からも来年の総選挙に悪材料になりかねないとして任命撤回を求める声もあがっている状況を受け、熟考している様子だ。

大統領室関係者は9日、金氏問題について「国会の状況を待つのが先」とし「現在としては雰囲気が判断しにくい」と発言を控えた。別の関係者は、「まだ国会聴聞会の手続きが終わってもおらず、特に適当な代案もないのではないか」と話した。金氏の退場で聴聞会が完了したかどうかについての見解も分かれているが、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が国会に聴聞報告書の再送付を要請し、期限が過ぎれば任命する案も物理的には可能な状況だ。与党「国民の力」の主要関係者は電話取材に対し、「まともに検証も行われいない中で、共に民主党の一方的な世論操作に引きずられてはならないという立場だ」と明らかにした。

にもかかわらず、大統領室は申元植(シン・ウォンシク)国防部長官や柳仁村(ユ・インチョン)文化体育観光部長官の任命の時とは違って、苦心している。与党関係者は9日、東亜(トンア)日報との電話取材に対し、「指名前の段階から女性家族部長官のポストは空けておくべきだという意見が大統領室に伝わった」とし、「任命強行が江西区(カンソグ庁長補欠選挙に加え、下半期の国政運営で今後も悪材料として作用することを憂慮する空気も与党内部にある」と述べた。田麗玉(チョン・ヨオク)元議員は、「金氏の任命を取り下げるのが真の『正面突破』だ」と話した。

最大野党「共に民主党」は、金氏の聴聞会退場について「公職候補者が人事聴聞会を無断で離脱するのを禁じる、いわゆる『金杏ラン(キム・ヘン+ラン=逃げる=の造語)防止法』を10日に発議する予定だ」と話した。公職候補者が人事聴聞会に正当な理由なしに欠席したり、途中退場した場合、辞退したものとみなす条項が盛り込むという。不誠実な資料提出には3年以下の懲役に処することができる内容も盛り込まれる。

民主党の姜仙祐(カン・ソンウ)報道担当は書面での記者ブリーフィングで、「聴聞会の質疑も終わっていない状況下で任命強行という初の事態を繰り広げるというのは、実に厚かましく傲慢な政権だ」とけん制した。民主党の朴柱民(パク・ジュミン)院内首席副代表はMBCラジオとのインタビューで、「(聴聞会を)再び開くと決議したが、(候補者が聴聞会場に)出てこなかった」とし、「(聴聞会が)明確に終わったとは言い難い」と主張した。


張寬錫 jks@donga.com