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起業の実行と数学の勉強

Posted January. 17, 2022 08:48,   

Updated January. 17, 2022 08:49

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「アイディアを出すことは容易だ。重要なのは実行だ(Ideas are easy. Execution is everything in Measure what Matters.)」(ジョン・ドーア「Measure what Matters」)

米シリコンバレーで流行した目標管理手法「OKR=Objective Key Results(目標と成果指標)」の創始者ジョン・ドーアは、アイディアは始まりにすぎないと話す。いくら良いアイディアでも商用化に至ることは容易でないということだ。

アップルは、タッチパネルで機器を操作するアイディアで4次産業革命時代を開いた。個人が同様のアイディアを出したなら、結果は違っただろう。アップルの数年間蓄積された技術と知識の上に芽生えたアイディアであるがゆえに大衆化が可能だった。このように初期段階で消えるアイディアではない偉大なアイディアは、多くが融合知識の上で創発する。アイディアは「開始」より「結果」に近いと見ることもできる。このような理由から、若者が良いアイディアを出すことに劣らず、能力をまず強化する必要がある。

データ時代には、コンピュータ(コーディング)と数学の能力が重要だ。コーディングは必須能力とされる一方、数学は一部の頭の良い人々の専有物と考えられている。しかし、数学こそデータ時代の核心だ。すべての人工知能(AI)の本質には、行列、微分、確率などが敷かれている。

経済の現場では数学の「使途」が重要だ。学校の数学教育も関数、幾何、行列、確率程度に課程を減らし、授業の効率を上げる必要がある。また、複雑な数式ではなく言葉で概念を説明する練習も強化しなければならない。青年失業対策として国家は起業を勧めているが、スタートアップの5年生存率は3割も満たないのが実情だ。「数放者(スポジャ・数学を放棄した者)」で文系を選択した筆者は、一足遅れて数学の面白味に目覚め、AIを作っている。起業希望者が早く数学に関心を持つことを勧める。