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ナワリヌイ氏の釈放要求デモ、プーチン氏「レッドライン越えるな」西側諸国に警告

ナワリヌイ氏の釈放要求デモ、プーチン氏「レッドライン越えるな」西側諸国に警告

Posted April. 23, 2021 08:10,   

Updated April. 23, 2021 08:10

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21日にロシア全域で、野党勢力の指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏(44)の釈放を求める大規模なデモが起こった。同日、国政演説を行ったプーチン大統領は、ナワリヌイ氏を支持する西側諸国に対して「レッドラインを越えるな」と内政干渉をしないよう警告した。プーチン政権は1千人以上のデモ参加者を逮捕し、ナワリヌイ氏を釈放しない考えを明確にした。

モスクワやサンクトペテルブルクなどロシアの主要都市には市民が集結し、収監中のナワリヌイ氏の釈放を訴え、プーチン氏を非難した。監獄に閉じ込められた夫に代わって反政府デモを主導しているナワリヌイ氏の妻ユリアさんを支持する人々も多かった。デモ隊は「(ナワリヌイ氏に)自由を」、「プーチンは泥棒」というスローガンを叫んで行進した。

 

モスクワ・タイムズは、一部のデモ隊がクレムリンに行進して警察と激突し、20人が連行されるなど全国で約1千人が逮捕されたと伝えた。ナワリヌイ氏が設立した「汚職と戦う財団」(FBK)所属の弁護士リュボフ・ソボル氏やナワリヌイ氏の広報担当者キラ・ヤルミシュ氏ら側近も連行された。

 

タス通信などによると、プーチン氏は、「誰もロシアとの関係で『レッドライン』を越えないことを願う」とし、「ロシアに対する挑発を助長する人々は後悔するだろう」と主張した。特に、「いくつかの国で根拠もなくロシアに言いがかりをつけることがスポーツのように行われている」とし、米国と歩調を合わせてロシア制裁を推進する欧州連合(EU)の主要国を酷評した。

特にプーチン氏は、このような動きを小説『ジャングル・ブック』に登場するトラ(シア・カーン)にへつらうハイエナ(タバキ)に例え、「主人(米国)によく見せようと吠えまくる」と酷評した。米国がロシア外交官を追放すると、チェコやウクライナなど東欧国家も同様に追放を断行したことを批判した発言とみられる。

17日、チェコは2014年10月に南東部の弾薬倉庫で発生した爆発で2人が死亡した事件が、ロシア情報当局によるテロだと糾弾し、自国駐在のロシア外交官18人を追放した。当時、倉庫の中にはチェコがウクライナ軍に送る武器があったという。同年3月、ウクライナ領土だったクリミア半島を併合し、ウクライナを含む国際社会の激しい非難を受けたロシアが、ウクライナ軍の戦力強化を懸念してこの倉庫を爆破したという見方もある。

プーチン政権は、親ロ指向が強いウクライナ東部のドンバスにロシア軍を投入する機会を虎視耽々と狙っているという。BBCはドンバス近隣にクリミア半島併合当時を上回る約12万人のロシア兵力が配置されたと伝えた。クリミア半島近海にも数隻のロシア軍艦が配備された。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは20日、クリミア半島内の飛行場にロシアのスホーイ(Su)30戦闘機が配備された衛星写真を伝えた。これを受け、米国もロシア侵攻の可能性に備え、ウクライナに兵器を支援することを検討している。政治メディア「ポリティコ」は、「ウクライナが米国に対戦車ミサイル、パトリオット対空ミサイルシステムなどを含む多くの兵器を支援するよう要請している。ロシアが侵攻すれば、米国が速かにウクライナに兵器を供給するだろう」と見通した。


金潤鍾 zozo@donga.com