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自閉症少年が発見した自然の美しさ

Posted March. 27, 2021 08:08,   

Updated March. 27, 2021 08:08

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スウェーデンにグレタ・トゥーンベリがいるとしたら、英国の北アイルランドにはダラ・マカナルティがいる。環境運動家でエッセイ作家として活躍する著者は、自閉症を患う15歳の少年だ。教室で友達からいじめられ、傷の中で迷っていた少年が、自然を発見してからこれをじっくり観察し始めた。彼が草の匂い、動物の動きを限りなく見つめながら感じた感想を、彼ならではの呼吸で書き記した。自然を眺める間、彼は少しの間でも心の平和と慰めを求めた。

文章だけを見ると、日常を淡々と書き連ねた誰かの日記帳を見ているようだ。ただ、著者の年齢と病状まで考慮すれば、彼が発見して書き残した自然の美しさ、偉大さにかなり感動する。他人と違うという理由で排斥された少年は、世の中を追い出すよりも、彼が夢中になった自然に似ていて、むしろ皆を抱きしめているようだ。繊細に記録した自然、環境の様子の中には、私たちが簡単に思い浮かべなかった洞察も多い。「このクヌギが生態系とつながっている方法で、我々もクヌギとつながっていればいいのに」

世知辛い世の中に疲れ、誰かが自然の中に恍惚と没入する過程を見守りたいなら、この本を取り上げるに値する。彼が淡々と書いた文の中で、「私の悩みと地球の苦痛」まで解決する慧眼が出てくるかも知れない。「部屋の中の自然専門家」だったダラ・マカナルティは、環境運動家に生まれ変わっている。


キム・ギユン記者 pep@donga.com