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ミャンマーのクーデター、金物を打ち鳴らして市民が抗議

ミャンマーのクーデター、金物を打ち鳴らして市民が抗議

Posted February. 04, 2021 09:34,   

Updated February. 04, 2021 09:34

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ミャンマー全域に軍部クーデターに反対する市民の反発が広がっている。医療関係者は、軍部に対する診療を拒否し、都心では抗議して自動車のクラクションが鳴り止まない。SNSにも軍部を批判するメッセージが続くなか、軍部はこのような行為を処罰するとしている。

英紙ガーディアンは、3日からミャンマー全域の病院で医師や看護師が診療拒否に入ったと報じた。彼らは、クーデターを起こした軍に対する医療支援を中止しただけでなく、一部は出勤を拒否した。国公立病院約20ヵ所と首都ネピドーにある病床1千床規模の病院も参加した。米ABCによると、ミャンマーの新型コロナウイルス累計感染者は14万300人、死者は約3100人(2日基準)にのぼる。新型コロナウイルスに対応する医療体系が麻痺すれば、軍部も困ることになる。ミャンマーの医療関係者は2015年にも軍部に反対する「ブラックリボン・キャンペーン」を行った。

住宅街では市民が2日午後からバルコニーに出て、「アウンサンスーチー万歳」を叫んでブリキの花粉、フライパンなど金物を打ち鳴らした。ミャンマー民主化の象徴であるアウンサンスーチー氏は、クーデターが起きた1日、自宅軟禁された。ある市民は、「太鼓を叩いたり金物を打ち鳴らして騒々しくするのは悪魔を追い出すという意味」とし、軍部も退かせるという意味だとABCニュースに伝えた。

 

軍所有企業で生産したビールなどの不買運動も起こっている。ミャンマー最大都市ヤンゴンのある飲食店の店主は、「市民が支持する政府だけ認める」とし、軍企業が納品する食材は使わないと話した。

 

ツイッターやフェイスブックでは、アウンサンスーチー氏が率いる国民民主連盟(NLD)のシンボルカラーの赤い写真が相次いで投稿された。ネットユーザーは、赤い背景のアウンサンスーチー氏の写真や軍部批判メッセージを投稿し、国際社会の支援を呼びかけた。ミャンマー市民活動家が開設した「市民不服従運動」フェイスブックのページは、開設24時間で登録者15万人を集めた。

主要外信は、ミャンマー市民が大規模な街頭集会の代わりにこのような方式を選んだのは、アウンサンスーチー氏の安全と危機を心配したためと分析した。街頭デモが軍を刺激して暴力事態に広がる場合、アウンサンスーチー氏に危害が加えられる恐れもあるからだ。軍部は、事態の推移に神経を尖らせている。現地メディアのミャンマー・タイムズは3日、「広報部が虚偽事実の流布行為を強力に処罰すると明らかにした」と報じた。

国際社会は、批判を強めた。米国務省は2日、今回の事態を「クーデター」と規定し、ミャンマーに対するすべての援助プログラムを制限することができると迫った。フェイスブックはクーデター宣言をオンラインで放送したミャンマー軍部TVのアカウントを閉鎖した。

国連安全保障理事会は2日、ミャンマー事態を非難する声明を採択するために非公開の緊急テレビ会議を行ったが、常任理事国である中国とロシアのあいまいな態度で合意には至らなかった。


李恩澤 nabi@donga.com