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米フットボールで大学に進学したバイデン、メジャーリーグ開幕戦始球式OK

米フットボールで大学に進学したバイデン、メジャーリーグ開幕戦始球式OK

Posted January. 22, 2021 08:26,   

Updated January. 22, 2021 08:26

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ダッシュ(dash)。韓国高校課程に相当する「アーチミアアカデミー」時代の友達たちは、ジョー・バイデン米大統領のことを、こう呼んだ。このあだ名には二つの意味があった。一つは、モールス信号で使う線(-)記号だった。バイデン氏は2017年に出版した自叙伝「ジョー・バオデン、守るべき約束(Promise Me, Dad)」で、「当時、私はあまりにも酷い吃音があったので、まるで『・・・---』というモールス符合で話しているようだった」と書いた。

二つ目は、「疾走する」と言う意味だった。米フットボールでランニングバックとして活躍したバイデン氏氏は3年生の時タッチダウン10回を記録し、母校に8戦全勝をもたらした。バイデン氏は同書で、「スポーツは私には自然なものだったし、むしろしゃべるのが不自然なことだった」し、「私がいくら言葉をどもっても『今俺にパスしろ』と言う言葉が聞き取れないチームメイトは誰にいなかった」と書いた。

バイデン氏は、この活躍で米フットボール名門のデラウェア大学に奨学生資格で進学した。しかし、全688人のうつ506位だった学業成績のため、結局選手生活は放棄した。米電氏は、「デラウェア大に進学した後、最初の練習でチームが僕たちに期待していたのは、運動能力だけではないことに気づいた。チームは、すべての選手たちが競技場の中と外で紳士として行動することを望んでいた」と振り返った。

スポーツは、バイデン氏を紳士にしただけでなく、希望とは何かを悟らせた。1972年に交通事故で妻と娘を失い、絶望に陥っていた時も、米プロフットボールリーグ(NFL)チームのピッツバーグから贈られたサインボールを見ながら明るく笑う二人の息子を見て、「自分も、気を引き締めないと」と気持ちを変えた。

スポーツは、バイデン氏には進歩の象徴でもある。米女子サッカー代表チームが、「男子チームと差別待遇を受けた」として米サッカー協会を相手に訴訟を起こすと、これを公開で支持し、裁判所が訴訟を棄却した後もサッカー協会に「直ちに同じ賃金を払え、そうしなければ、私が大統領になった時、政府の支援金を払わないぞ」と警告したこともある。

メジャーリーグのワシントン・ナショナルズは伝統に倣って、今年の開幕戦始球式をバイデン大統領にお願いした。バイデン氏もOKサインを送った。反面、スポーツファンと言うよりはゴルフ好きに近かったトランプ前大統領は、在任中に一度も始球式をしなかった上、人種差別問題でスポーツスターたちと対立してきた。大統領が変わると、米国のスポーツ界にも変化の風が吹いている。


黃奎引 kini@donga.com