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李禹煥に続き邊時志…またもや贋作論議?

李禹煥に続き邊時志…またもや贋作論議?

Posted January. 05, 2021 08:31,   

Updated January. 05, 2021 08:31

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「李禹煥(イ・ウファン)贋作論争」の中心に立っていたKオークションが、別の有名作家の贋作推定作をオークションに出品したという批判を受けている。Kオークションは昨年12月、オークションに邊時志(ビョン・シジ)画伯(1926〜2013)の贋作と疑われる絵を出して、オークション前日の7日に撤回した。

4日、邊画伯の作品の収集家で事業家のイ・ユングァン氏(57)と邊画伯の息子であるビョン・ジョンフン・アートシジ理事長(58)によると、Kオークションは「無題」(1984年)の作品を邊時志の絵画と表記して、昨年12月8日に開かれたオークション対象リストに掲載した。オークションを行う前だった11月27日に該当作品を発見したイ氏は、Kオークションに贋作の可能性を提起したが、「内部検討を経て出品された」という回答だけが得られた。

ところが、Kオークションが自分のホームページに添付した「邊時志作家」の紹介映像には、該当作品が贋作事例として出てくる。イ氏は、「Kオークションが掲示した映像は、2007年にKBSの『テレビ文化地帯』で、映像の中の邊時志作家のホームページを見れば、該当作品は贋作だという案内が出ている」と話した。

ビョン理事長も、「Kオークションが出品した作品が贋作であることは間違いない」という立場を明らかにした。氏は「ホームページを制作する当時も、該当作品がオークションにかけられ、父から『これは贋作だ』と言われて、コレクターに情報を提供するために掲載した」とし、「草ぶきの家の模様や縄を編んだ形を見ても、作家が直接描いた絵とは非常に違う」と話した。

客観的情況があり、収集家の異議申し立てがあったにもかかわらず、Kオークションは該当作品をオークション前日になってリストから削除した。すでに1回応札まで行われた後だった。ソン・イチョン・Kオークション理事は、「会社のレベルで真偽に対する意見は出しにくい」とし、「ただ委託者に状況を説明して再検証を要請したら、委託者が出品を取り消した」と話した。ソン理事は、「Kオークションは内外専門家の意見を収拾して、異見がある作品は出品しない」と付け加えた。これに対してイ氏は、「わたしが問題提起をしていなかったら、贋作の疑いのある作品が何の検証もなしに取引されたはずだ」と主張した。

オークションに贋作が出ることが特に問題になる理由は、多くのコレクターたちがオークションに出る作品は検証済みだと見て、より信頼する傾向があるからだ。数年前から韓国画を収集し始めたコレクターのA氏は、「オークションは記録が残るので危険が少ないと思っていたが、最近、李禹煥の作品も重複番号が出たということで不安だ」と話した。ビョン理事長は、「オークションに出る作品の出所や鑑定内容、作品の状態が詳細に提供されてこそ購買者も判断することができるが、出品事実だけで100%検証済みだというのは原始的なシステムだ」と指摘した。

芸術法専門家であるパク・ジュヒ法律事務所のジェイ弁護士は、「美術作品は、購入者が毎回勉強して真偽を調べるには限界がある」とし、「ギャラリーやオークションハウスに作品のプロビナンス(取引および展示記録)を提供するような制度的補完が必要だ」と話した。


金民 kimmin@donga.com