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「文化不毛の地」倉洞一帯に音楽ハブを造成

「文化不毛の地」倉洞一帯に音楽ハブを造成

Posted December. 30, 2020 08:48,   

Updated December. 30, 2020 08:48

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音楽関連有名ユーチューブチャンネル「HIPHOPLE」と「OPCDオープン倉洞(チャンドン)」では、10月から2か月間、ユニークなオーディションが行われた。有名ミュージシャンが公開したビートなどのサンプリングを活用して、新人音楽家らが新しい作品を披露して力量を自慢したのだ。

新しい形式を披露したこのオーディションの名前は、「WMM2020(We Make Music 2020)」。ソウル市と道峰区(トボング)は、2018年から毎年、新人音楽家のためのオーディションを開催してきたが、今年は新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)拡散防止のために、非対面方式でイベントを行った。

市の関係者は、「作曲家、エンジニアなどの様々な新人音楽家9519人が創作オーディションに参加した」とし、「ザ・クワイエット、チンボ、ソンウ・ジョンア、キリン&ユヌ、チャンモなどが公開したサンプルパック映像の再生件数は30万件を超えるほど熱い反応を見せた」と話した。

ソウル道峰区倉洞駅周辺には、音楽や最新トレンドを媒介にした複合文化施設が次々と建設されている。ソウル市は29日、この一帯に公共型スタジオ「e音」と共有オフィス「共音」を造成して、運営を開始したと発表した。

e音と共音は、韓国初の独立創作者のための協力創作支援空間だ。市は、空間造成に約24億ウォンの予算を投入した。ここには、優れた創作用機器や映像制作設備が設置されている。青年音楽家らは、音楽創作活動や音楽家同士のネットワーキング、音源や映像制作の支援を受けることができ、マーケティング、広報なども支援を受けることができる。

「文化不毛の地」だった倉洞一帯に音楽の生態系を造成することで、この一帯を公演の「ホットスポット」であり「音楽都市」に変えようとする努力は、「プラットフォーム倉洞61」の造成時から始まった。2016年4月にオープンしたプラットフォーム倉洞61は、コンテナボックス61個からなるユニークな文化空間だ。倉洞駅乗り換え駐車場の敷地と延べ面積2456平方メートル、地上1〜3階建ての同空間には、音楽や公演が楽しめる様々な施設が設けられている。特にここを代表する公演場である「レッドボックス」は、ハイレベルな音響と照明施設を備えており、訪れるミュージシャンと観客から好評を得ている。

2025年には2万席規模の超大型公演会場「ソウルアリーナ」が近くに建設される。ソウル市は、ソウルアリーナが世界的な競争力を持つと期待している。周辺に16校の大学が密集していて、毎年、文化芸術関連の学生2万人が輩出されるほど、人的インフラが豊富で、位置もアクセスがいいという。

日本の場合、横浜アリーナとさいたまスーパーアリーナは、東京都心からそれぞれ35キロと26キロ離れている。市の関係者は、「ソウルアリーナは、ソウル駅から地下鉄で30分の距離であり、仁川(インチョン)国際空港からも車で約55分の距離だ」とし、「都市の外郭にある外国の主要アリーナより交通アクセスが便利だ」と説明した。

基礎自治体の支援策も打ち出されている。道峰区は最近、基礎自治体の中では初めて「音楽産業支援条例」を制定して、来年から施行することにした。この条例には、独立創作者の地域流入および産業基盤造成のための様々な支援事項が盛り込まれている。WMM2020の場合、来年からオーディションの全過程をオンラインで進める計画だ。

ソウル市は、このような努力を通じて、音楽や公演関連企業だけでなく、放送、広告、ゲームなどの文化関連企業約300社が近隣に入居し、雇用1万3000件も新たに創出されると見込んでいる。金鶴鎭(キム・ハクジン)市行政2副市長は、「この一帯に弘大(ホンデ)に代わる新しい音楽の中心地である『倉洞時代』を開き、この地域を都市再生の代表的成功モデルであり、首都圏東北部480万人分の雇用および文化の中心地として育てたい」と語った。


朴昌圭 kyu@donga.com