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2022年の戦作権移管、米が事実上「不可」通知

2022年の戦作権移管、米が事実上「不可」通知

Posted October. 22, 2020 08:57,   

Updated October. 22, 2020 08:57

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米国が最近開かれた韓米安保協議会議(SCM)で、戦時作戦統制権(戦作権)の移管に向けた3段階の検証のうち第2段階の検証についても来年の実施は難しいとする立場を韓国側に伝えたことが分かった。政府は任期内(2022年)の戦作権移管に向けて来年までに韓国軍が主導する未来連合司令部の運用能力に対する第2、3段階の検証をすべて終える計画だった。韓国は今年できなかった第2段階検証を最終の第3段階検証と共に来年に実施することを求めてきたが、米国が第3段階どころか第2段階の検証も来年に実施することは難しいとの判断を示したのだ。米国側がSCMで、当初伝えられたよりも強く文在寅(ムン・ジェイン)政府任期(2022年5月)内の戦作権の移管は不可能とする方針を通知したことで、韓米間に波紋が広がることが予想される。

21日、複数の消息筋によると、米国側は14日(現地時間)にワシントンで開かれた第52回SCMで、戦作権移管に向けた第2段階完全運用能力(FOC)の検証が来年も難しいとする立場を表明した。FOC検証を来年以降に先送りする考えとみられる。国防部関係者は、「韓米間で、『第2段階検証を来年できる』、『いや、できない』と押し問答があり、引き続き協議を行うことを決めた」と当時の状況を伝えた。

 

未来連合司令部運用検証は、戦時を仮定したシミュレーションを通じて、韓国軍が初期対応、全面戦争、反撃などの状況に応じて、作戦、情報 軍需、通信の4分野の指揮システムを運用できるか評価する。政府は、今年の合同軍事演習で、FOC検証が新型コロナウイルスの影響で行えないと、来年に第3段階の完全任務遂行能力(FMC)検証までまとめて実施する計画だった。

 

徐旭(ソ・ウク)国防部長官とエスパー米国防長官のSCM共同声明にFOC関連の内容が抜けたのは、このような韓米間の意見の相違が反映されたからだとみられる。ある政府関係者は、「共同声明にFOCを実施する時期に関する内容がないだけでなく、『協議を続ける』という表現すらない。それだけ意見の相違が大きかったということだ」と伝えた。米国は、北朝鮮核問題をめぐる交渉による韓米合同軍事演習の縮小に新型コロナウイルスの影響まで重なり、韓国軍の準備態勢が検証レベルに達していないと判断したとみられる。

このような事実が明らかになると、大統領府関係者は、「戦作権の移管が多少遅れる可能性はあっても、まだ大統領の任期は残っている」とし、今後の議論の過程で第2、3段階の検証を実施する可能性があることを示唆した。しかし、すでに政府内では「無理に任期内の戦作権移管を推進する必要はない」という懐疑論も出ていると、外交筋が伝えた。同筋は、「来月の米大統領選で民主党が勝利し、政権が交代しても、戦作権の早期移管に対してペンタゴン(米国防総省)が否定的なので変化は期待できない」と指摘した。


シン・ギュジン記者 ワシントン=イ・ジョンウン特派員 newjin@donga.com · lightee@donga.com