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菅新首相は安倍氏の陰から脱して韓日関係の新しい地平を開くべきだ

菅新首相は安倍氏の陰から脱して韓日関係の新しい地平を開くべきだ

Posted September. 15, 2020 08:18,   

Updated September. 15, 2020 08:18

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与党自民党が14日、菅義偉官房長官を新総裁に選出した。全投票数の7割を獲得する圧勝だった。菅氏は16日、衆議院で首相指名選挙を経て第99代の首相に就任する見通しだ。

およそ8年ぶりの首相交代だが、日本の対韓政策はこれまでの基調は変わらないとみられる。第2次安倍内閣で「安倍の口」と呼ばれた菅氏自身が「安倍政権の継承」を公言したうえ、安倍氏の残りの任期を満たす1年間の首相にすぎない。菅氏は、先月28日の安倍氏の辞任宣言後、自民党の主要派閥のトップに、「危機状況で政策の連続性を維持して推進していく人物」と評価され、一挙に有力首相候補に浮上した。

日本の歴代首相は、ひとまず首相に就任すれば、日米同盟を中心にするものの、中国や韓国など隣国との関係も重視する原則的な立場を取ってきた。菅氏も例外ではないだろう。しかし、菅氏は、安倍氏のように理念に偏るのではなく実利を追求する実務型、戦略家型に近いという。安倍氏が2013年12月、支持層を意識して靖国神社を参拝する時、側近である菅氏は「経済が優先」だとして引き止めたというエピソードから、まさにそのようなスタイルをうかがわせる。日本国内では、菅氏が早期総選挙を通じて「菅体制」の強化を狙うという見方もある。

菅氏は最近、ある討論会で、「中国、韓国はじめ近隣諸国とはなかなか難しい問題はあるが、二者択一ではなく戦略的にしっかり付き合う」とし、両国関係の改善の余地を残した。菅氏の言葉を使えば、隣国を感情的に無視して歴史を否定する関係は、両国にとって「戦略的に」役立たない。菅新首相が史上最悪とされる今の両国関係に対して、安倍政権の陰から脱して新しい地平を開くことを期待する。

韓国政府も菅氏に期待をかけている。すでに政府内外で「誰が次期首相になろうと安倍氏よりは良いだろう」という声が出て久しい。しかし、日本の政権交代を韓日関係の改善の転機にするには、韓国も努力しなければならない。年末に日中韓首脳会談が韓国で開かれる。新型コロナウイルスで大きな問題がなければ、菅氏が公式に訪韓する機会になるだろう。安倍政権との失敗を教訓にし、韓国政府も前向きに「戦後最悪の韓日関係」から脱する道を模索しなければならない。