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HB20とテルライド、現代・起亜自の海外市場専用モデルで疾走

HB20とテルライド、現代・起亜自の海外市場専用モデルで疾走

Posted September. 04, 2020 08:41,   

Updated September. 04, 2020 08:41

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起亜(キア)自動車は8月、米国で5万7015台の車を販売した。新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)による不況のせいでほとんどの車種の販売が減少し、1年前より3715台が減少した。しかし、唯一テルライドだけが1年前より販売が伸びた。テルライドは、起亜自動車が昨年2月に米市場専用モデルとして披露したスポーツ用多目的車(SUV)で、不況の中で興行を続けている。

3日、自動車業界によると、現代(ヒョンデ)自動車と起亜自動車が海外市場でのみ発売した専用モデルが、新型コロナの不況の中で善戦している。「私たちの目ではなく、現地の顧客の目で見なさい」という鄭義宣(チョン・ウィソン)現代自グループ首席副会長の戦略が通じたという分析が出ている。

起亜自動車は18日(現地時間)、インドで新車「ソネット」を発売する予定だ。サイズが小さいながらも良い燃料消費効率と改善された利便性仕様を希望するインド消費者の特性を反映した小型SUVで、インド工場で生産して販売する。先月20日に事前予約を開始してから2週間足らずで、予約台数が1万台を超えた。昨年8月から、インド工場で生産して販売しているセルトスとインドのSUV市場を攻略するモデルとして注目を集めている。セルトスも新型コロナが盛んだった第2四半期(4〜6月)に平均販売が4707台と低迷したが、7月(1万675台)から再び月平均1万台の販売を回復した。

現代自のブラジル専用小型セダン「HB20」は、2012年に現代自ブラジル工場の稼動と共に初披露後、ブラジルの国民車となった。道路状態が良くないブラジルで、安定した走行性能が認められたからだ。そのおかげで、発売翌年からずっとブラジル自動車販売市場で10位を守り、先に進出した米国、欧州、日本のブランドと肩を並べている。昨年末に発売されたHB20の後続モデルは、今年第2四半期に新型コロナに多少低迷したが、1〜7月の累積販売台数が4万7783台で、現代自動車の海外工場で生産されている海外専用モデルの中で最大記録を立てた。今年からは周辺の南米諸国にも輸出している。

起亜自動車のスロバキア工場で生産しているハッチバック(後部座席とトランクの区別のない車両)シードは、2006年の初披露後、欧州市場の長寿モデルとなっている。欧州の激しいハッチバック競争の中で着実に販売を続けて、起亜自動車の今年1〜7月の海外専用モデルの中で最も多く売れた。現代自の欧州ハッチバックモデル「i10・NIOS」と中国SUVモデル「ix35」も、同期間の累積販売が3万台を越えて善戦している。

海外専用モデルは、京畿華城市(キョンギ・ファソン)にある現代自グループ・ナムヤン技術研究所をはじめとする研究開発(R&D)組織と、現地マーケティング組織との間の緊密な連携によって誕生する。HB20の車高(全高)が、他の現代・起亜自動車の車両より10%以上高いのは、路面に石が埋め込まれていてスピードバンプが高いブラジルの険しい道路の特性を反映したためだ。テルライドも、米中産階級の4人家族のライフスタイルを入念に観察して広々とした室内空間を確保し、補助記憶媒体(USB)充電端子などの便宜仕様も十分に入れた。現代自グループの関係者は、「国内で好評を受けた車両をそのまま海外に輸出せず、地元消費者の生活特性と道路環境を綿密に分析して、現地専用モデルを開発している」と語った。


徐亨錫 skytree08@donga.com