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アップルの時価総額が2兆ドルを突破、世界8位イタリアのGDPを超える規模

アップルの時価総額が2兆ドルを突破、世界8位イタリアのGDPを超える規模

Posted August. 21, 2020 08:59,   

Updated August. 21, 2020 08:59

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米アップルが、サウジアラビアの国営石油会社・アラムコに次いで、世界企業の中で2番目に取引時間中時価総額が2兆ドル(約2400兆ウォン)を突破した。昨年、世界12位だった韓国国内総生産(GDP・1兆6295億ドル)はもとより、8位のイタリアGDP(1兆9886億ドル)よりも多い。アップルをはじめとする大手情報技術(IT)企業各社の株価高騰を警戒する声も高まっている。

アップルは19日(現地時間)、米ナスダック市場で取引中一時、前日比1.4%高の1株=468.65ドルまで上昇して、時価総額2兆ドルのベースライン(467.77ドル)を超えた。ただ、終値では0.13%高の1株=462.83ドルで取引を終え、時価総額が1兆9790億ドルを記録した。昨年12月、サウジアラビアの証券市場で初めて2兆ドルを突破したアラムコも、終値基準では2兆ドルを維持できなかった。現在の時価総額は約1兆3000億ドルで、アップルよりはるかに少ない。

1976年に設立されたアップルは、42年ぶりの2018年8月に時価総額が1兆ドルを超えた。それ以来、2兆ドルになるまでにかかった時間はわずか2年。新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)事態で、今年3月に時価総額が一時1兆ドルを下回ったが5月ぶりに2倍に増えた。新型コロナで在宅勤務が拡散したことで、アイクラウド、アップルミュージック、アップルTV+、アップルアーケードなどの非対面事業部門の業績が好調を見せた。最近の額面分割で小口投資家のアプローチも容易になった。

やはり非対面の恩恵株であるアマゾンとマイクロソフト(MS)の時価総額も1兆6000億ドル前後なので、近いうち2兆ドルを超える可能性が挙げられる。この3つの企業のほか、グーグルの親会社・アルファベット(1兆500億ドル)、フェイスブック(7480億ドル)を含む米IT企業上位5社の合計時価総額は、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)500指数に含まれる企業全体の時価総額の25%にのぼる。4年前にこの割合は12%に過ぎなかった。

最近、電気自動車メーカー・テスラとグラフィックスプロセッシングユニット(GPU)設計企業・NVIDIAの株価も急上昇している。テスラの株価高騰により、創業者イーロン・マスクも17日、ブルームバーグの億万長者番付で世界4位の富豪になった。

しかし、市場では、このように主要IT企業の株価が短期間に急上昇することを不安に眺める視線が少なくない。株価の好調は今後の業績改善の見通しに起因したものではなく、流動性ラリーのおかげであり、新型コロナの大流行による反射利益の性格が濃く、今後経済環境が変われば、株価が元の位置に戻るだろうという意味だ。

アップルも、アイフォーンの販売好調が牽引していた時価総額1兆ドル突破時と違って、最近では、目に見える新製品を発売していない。恐竜IT企業が事実上市場を独占して、競争相手の進入を防いでいるので、規制を強化しなければならないという指摘も後を絶たない。

モルガン・スタンレーなどの一部のウォール街の投資銀行は、2000年代初頭のドットコムバブルが連想されるとして、「技術株への依存度を下げるべきだ」と勧告した。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)も、「景気低迷の影響が産業全般に及ぶことになれば、IT企業も危険にさらされかねない」と予想した。米中央銀行である連邦準備制度(FRB)は先月28日と29日の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録を公開して、「経済を圧迫している新型コロナは、中期的にもかなり危険だ。雇用反発もまた遅くなるだろう」と憂慮した。


兪載東 jarrett@donga.com