北朝鮮メディア、「前任者よりひどい」と文大統領を批判

北朝鮮が、文在寅（ムン・ジェイン）大統領を「先任者よりひどい」と非難した。

北朝鮮宣伝メディア「統一の山びこ」は１１日、「平壌（ピョンヤン）と白頭山（ペクトゥサン）に向かって両手を高く上げて、何かをやるから信じてほしいと言った時は、それでも人間らしく見えた」とし、「ろうそく民心のおかげで政権に就いたので、以前の当局者とは多少は違うだろうと思ったが、今見るとむしろ先任者たちよりひどい」と非難した。李明博（イ・ミョンバク）元大統領、朴槿恵（パク・クンヘ）前大統領よりましだと思ったが、文大統領はそうでなかったということだ。また、「保守執権者らは、大っぴらに私たちに反対する妄動を続けたが、『平和繁栄』、『協力』を云々し、裏では人間のくずどもを前面に出してこんなことをする」とし、北朝鮮へのビラ散布を非難した。これに先立ち、宣伝メディア「我が民族どうし」は７日、文大統領の南北協力強化による米朝非核化促進プロセスについて「悪循環」、「月の国で通用するたわごと」などと批判した。

これに対して大統領府関係者は、「祖平統でもなく、傘下機関の言及に対して大統領府が対応することは適切でない」と話した。

労働新聞は１１日付の論説で、「今敵は表向きではまるで良くないことが起こったかのように恥じ知らずにも騒いでいるが、一時もわが共和国を倒そうとする凶悪な心を捨てていない」とし、「（北朝鮮へのビラは）私たちに対する挑戦であり宣戦布告だ」と強調した。また「後でどんなことになろうと、北南関係が総破産されるとしても、南朝鮮当局者に相応の報復を加えなければならないというのが、私たち人民の鉄の意志」と強調した。政府が、金与正（キム・ヨジョン）朝鮮労働党第１副部長の談話が出た６日後に、ビラを散布した脱北者団体２ヵ所を告発したことを「恥じ知らずにも騒いでいる」と嘲り、「総破産」を警告したのだ。


黃仁贊 hic@donga.com