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中朝国境にかかる新鴨緑江大橋、開通に向け大詰めの工事再開

中朝国境にかかる新鴨緑江大橋、開通に向け大詰めの工事再開

Posted May. 04, 2020 07:52,   

Updated May. 04, 2020 07:52

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5年間先送りされていた北朝鮮と中国を結ぶ「新鴨緑江大橋」の開通に向けて、最近関連施設の工事が急ピッチで進められていることが確認された。新鴨緑江大橋は、中国の遼寧省丹東市と北朝鮮の新義州市をつなぐ約3キロの橋だ。

3日、北朝鮮事情に詳しい複数の消息筋が伝えた証言と中国のSNSで確保された写真によると、北朝鮮は先月26日、新鴨緑江大橋の端の北朝鮮側道路(国道1号)にアスファルトを敷設する工事を始めた。当時、撮影された写真で新鴨緑江大橋が終わる地点に道路工事のためのトラックなどの装備が確認され、道路は土の道だった。しかしその後、先月29日までの2枚の写真を見ると、アスファルト敷設工事がかなり進んでいることが確認された。

同消息筋は、「工事が始まったばかりの先月12日は野原だったが、最近急ピッチで進められている」とし、「道路の左側に、北朝鮮側の税関を建てるための敷地工事も始まった」と伝えた。また、「北朝鮮と中国は今年前半に新鴨緑江大橋を開通しようとしたが、新型コロナウイルスで延期になった」とし、「北朝鮮側が工事に拍車をかけていることから、今年後半には開通するとみえる」と見通した。

中朝は中国側の支援で2014年に6車線道路の新鴨緑江大橋を完工した。1943年に完工した古くて狭い鴨緑江鉄橋に取って代わる。新鴨緑江大橋を通じて中朝貿易が一段階アップグレードするという期待が高まった。

しかし北朝鮮が、北朝鮮側地域の道路や税関などインフラ施設の工事費を中国側に負担するよう要請し、開通が遅れた。その後、北朝鮮の相次ぐ核・ミサイル挑発による中朝関係の悪化と国際社会の北朝鮮に対する制裁で5年間開通が延期になった。昨年6月、中国の習近平国家主席が北朝鮮を訪れた時、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長に大橋開通の費用負担を約束したという。

北朝鮮は今年1月、中国で新型コロナウイルスの感染が拡大した直後、中朝国境を全面封鎖した。新型コロナウイルスが完全に終息していないのに新鴨緑江大橋の開通を急ぐのは、それだけ北朝鮮の経済難が深刻という証とみえる。

北朝鮮貿易の9割以上を占める中国との貿易が、今年第1四半期に9割以上急減した。このため、食糧と消費財が不足しているという。ポンペオ国務長官は先月29日(現地時間)、「北朝鮮内部に実際に飢謹、食糧不足の危険がある」と指摘した。

また、北朝鮮に対する制裁の解除を狙う中朝が国境貿易の大幅拡大に備える動きとも読める。米中、米朝対立の局面で、2017年3月以降、正恩氏の4回の訪中、昨年の習氏の訪朝を通じて中朝は関係改善のムードだ。ロイターは最近、北朝鮮の経済貿易代表団が北京を訪問すると報じ、「中朝が最近、国境貿易の再開を話し合ってきた」と伝えた。


尹完準 zeitung@donga.com