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重体説報道のCNN「北朝鮮の情報はブラックホール」

重体説報道のCNN「北朝鮮の情報はブラックホール」

Posted May. 04, 2020 07:53,   

Updated May. 04, 2020 07:53

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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が動静不明になって20日ぶりに姿を見せ、米ワシントンの関心は、今後の米朝首脳の接触や非核化交渉再開の有無に集まっている。トランプ米大統領は2日(現地時間)ツイッターで正恩氏の「復帰」を歓迎し、1日に記者団に会った時は、正恩氏と電話会談する可能性を否定しなかった。

トランプ氏はこれまで、正恩氏の健康状態に関する質問に「知っているが今は話せない」と慎重な態度だった。ポンペオ国務長官らトランプ政権高官も、「状況を注視している」と発言を控えた。正恩氏の健康に大きな異常はないということは把握していたが、北朝鮮が明らかにするまでは北朝鮮を刺激しないよう対応したとみえる。

このような基調の中で出たトランプ氏のメッセージに正恩氏が肯定的に応える場合、近く両首脳が再び親書外交を行う可能性も慎重に提起されている。ただし、すぐに米朝関係の進展や非核化交渉につながる可能性は高くない。トランプ氏は、新型コロナウイルスの対応や再選キャンペーンなどで北朝鮮との交渉を再開する余力がない。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは同日、安全保障専門家の言葉として、「正恩氏が姿を現わしたことが、非核化対話のダイナミックを揺さぶりはしないだろう」と見通した。

ワシントンの韓半島専門家の間では、これまで提起された死亡説、危篤説などに対する批判と自省の声が出ている。米センター・フォー・ザ・ナショナル・インタレスト(CNI)のハリー・カジアニス韓国研究局長は、「正恩氏が死亡したか危篤状態にあるという記事はどこから出てきたのか。嘘だ」と指摘した。米ヘリテージ財団のブルース・クリングナー上級研究員はツイッターに「(正恩氏に関する)誤りだったり中途半端な情報を提供した人は、その動機は何か」と批判した。

外信の中で正恩氏の重体説を最初に報じたCNNは、正恩氏が姿を現わした直後、これを解説なく報道し、「写真の真偽と撮影日は確認されていない」とした。写真が捏造されていないということが確認されると、CNNは「北朝鮮には言論の自由がなく、リーダーシップに関する情報はしばしば『ブラックホール』になる」と釈明した。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com