Go to contents

批判相次ぐ「アベノマスク」、妊婦向け配布を中断

批判相次ぐ「アベノマスク」、妊婦向け配布を中断

Posted April. 22, 2020 08:03,   

Updated April. 22, 2020 08:03

한국어

日本政府が、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて緊急事態宣言を出して2週間が経ったが、混乱はますますひどくなっている。死者数は増加し、一線の現場では医療崩壊への懸念が強まっており、安倍晋三首相が対策として打ち出した布マスクの配布に対する国民の不満が大きく、配布が一時停止された。

NHKによると、日本政府は14日から妊婦向け布マスクを全国に50万枚発送した。しかし、「虫や髪の毛が混入している」、「汚れがついている」といった報告が相次いだ。加藤勝信厚生労働相は21日、記者会見を行い、「同日午前の段階で143の市町村で不良品が7870枚にのぼった」とし、「(妊婦向け)布マスクの配布を一時停止する」と発表した。妊婦向け布マスクはすべて海外で生産されているが、厚生省は問題があるものは回収して分析する方針だ。

全国すべての世帯を対象に2枚ずつ配布する布マスクと介護施設向けのマスクからは不良品の報告はほとんど寄せられていない。しかし、「小さすぎる」という不満が起こっている。布マスクの大きさは横14センチ、縦9.5センチで、一般の不織布マスク(横18センチ、縦10センチ)より小さい。閣僚も安倍氏のほかに布マスクをほとんどつけていない。

毎日新聞が18、19日に実施した世論調査で、政府の布マスク配布政策を「評価しない」との回答が68%を占めた。同紙は、「地道な工夫でしのいでいる人々の心情を『アベノマスク』の配布が逆なでしたようだ」と指摘した。

また、安倍氏が7日に緊急事態宣言を出したものの、医療崩壊が現実になり死者数が増加している。NHKによると、20日に347人の感染が確認され、25人が死亡した。1日の死者数では過去最多だ。

NHKなどによると、感染者が急増し、ウイルス検査を受けると決定した後に実際の検査まで4、5日かかり、検査結果が出るまで最長1週間かかる。検査を受ける前や家で検査結果を待っている間に死亡する例も出ている。警察が最近1ヵ月間で処理した変死体のうち東京都や神奈川県など5つの都県で11人が新型コロナウイルスに感染していたと、東京新聞が21日付で伝えた。

状況が深刻になると、安倍氏は20日、「長期戦も予想している」と述べた。来月6日の緊急事態の期限が延期になる可能性があるという見通しも出ている。

新型コロナウイルス事態の中でも安倍氏は21日、靖国神社の春の例大祭にあわせて、「内閣首相大臣安倍晋三」名義で「真榊」と呼ばれる供え物を奉納した。安倍氏は2013年12月に靖国神社を参拝し、韓国や中国から強い批判を受けると、その後毎年春、秋の祭事と第2次世界大戦終戦日(8月15日)に供え物を奉納している。ただし、靖国神社を常連で参拝する高市早苗総務相をはじめ国会議員らは、新型コロナウイルス対策のために今年の春の例大祭の参拝は取り消した。


東京=パク・ヒョンジュン特派員、キム・ボムソク特派員 bsism@donga.com