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気候変動の解決策、海にある

Posted March. 04, 2020 08:20,   

Updated March. 04, 2020 08:20

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産業革命以降、人間の産業活動による温室効果ガスの増加が気候システムに悪影響を及ぼしている。地球温暖化の科学的根拠を調査するために1988年に「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が設立された。IPCCは地球の平均気温がこの1世紀の間に約0.6℃上昇し、2100年には1990年と比べて1.5~5.8℃上昇すると警告した。これをもとに92年にリオデジャネイロで開催された環境と開発に関する国際連合会議で「気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)」が採択された。

UNFCCCは、最高意思決定機関として締約国会議(COP)を開催し、条約の履行を締約国の合意で決める。締約国会議の意思決定を支援する付属機関として「科学上及び技術上の助言に関する補助機関(SBSTA)」と「実施に関する補助機関(SBI)」を設置した。韓国は2015年のパリ協定で、30年までに国内の温室効果ガスの排出量を展望値(BAU)比37%削減するという目標を発表した。

 

気候変動による海水の温度変化と海水面の上昇は、海洋生物の生存環境を変えつつある。海草類の中には、温暖化の主犯である二酸化炭素の吸収能力が熱帯雨林より5倍以上優れたものもある。韓国は世界4位の海草類の生産国で、陸上より海洋栽培面積が広い。韓国政府は、海草類を二酸化炭素吸収源として国際条約で認証されるよう推進している。

また、韓国政府は22年に国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)を誘致し、気候政策に対する国内外の憂慮を払拭する計画だ。韓国でCOP28が開催されれば、高い雇用創出効果があるだろう。誘致を希望する国内のいくつかの候補地域の中で、全羅南道麗水(チョンラナムド・ヨス)は最も適した有力候補地に挙げられている。麗水は12年、麗水エキスポを開催した経験がある。海洋を通じた気候変動の対応、海洋資源の持続的な管理を行える最適な地域だ。また、総会を誘致するためには大型のコンベンションセンターが必要だ。麗水は大型コンベンションセンターなど12年の世界博覧会のインフラが保存されている。麗水は陸路、海路、航路など多様な交通手段を活用でき、航路要件を充足することが容易だ。

 

何より12年のエキスポを控えてCOP誘致を推進した経験もある。締約国会議の誘致は経済回復の起爆剤になるだろう。また、政策の動力確保、韓半島の平和定着、大韓民国の経済および外交競争力の向上にも役立つだろう。