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孫興民が右腕負傷で手術へ、モウリーニョ監督は「今季は絶望的」と悲観

孫興民が右腕負傷で手術へ、モウリーニョ監督は「今季は絶望的」と悲観

Posted February. 20, 2020 08:23,   

Updated February. 20, 2020 08:23

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「楽観的な広報担当者は、孫興民(ソン・フンミン=28、‘トッテナム・ホットスパー)シーズン終盤に復帰し、2、3試合に出場できるだろうと見込んでいる。だが、私は孫興民がシーズン中には復帰できないだろうと考えている」

18日、欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦第1戦を控えて開かれた公式会見に出席したトッテナム・ホットスパーのジョゼ・モウリーニョ監督の表情は暗かった。会見に先立ち、クラブは「右腕を骨折した孫興民が今週中に手術を受け、その後数週間のリハビリに集中することになるだろう」と公式発表した。しかし、モウリーニョ監督は「自分に発表文を書かせたなら、内容は変わっていたと思う」と話した。「今季は絶望的」と見込んでいるのだ。トッテナムのプレミアリーグ最終戦は約3ヵ月後の5月17日にクリスタル・パレスとの試合が予定されている。

孫興民は16日、プレミアリーグのアストン・ヴィラ戦(3-2のトッテナム勝利)で試合開始31秒で相手DFエズリ・コンサと衝突して右腕をケガした。FWハリー・ケイン(ハムストリング負傷)の離脱が長期間する見通しの中、事実上唯一のストライカーとして出場した孫興民はフルタイム(ロスタイム入れて100分)をプレーし、2ゴールを奪う闘魂を発揮した。ケガをしていながらも大活躍した孫興民は、EPL第26節のベスト11に選ばれた。

大多数の地元メディアは、孫興民が手術から回復するまでの期間を6~8週と見込んでいる。ソン・ジュンソプ江南(カンナム)JS病院長(元韓国代表チーム主治医)は、「骨が折れてずれている状況と言うよりは、ヒビが入った状態(線状骨折)で回復までは8週ほどが必要とみられる。線状骨折も痛みが強いはずだが、孫興民は本当にメンタルが強いようだ」と話した。痛みを堪えながら走り続けたのが負傷を悪化させてはいないだろうか。ソン院長は「サッカー選手は退場が足にかかるため、骨折後にさらなる衝撃がなかったら状態が悪化してはいないと思う」との見方を示した。

孫興民は2017年6月、ドーハで行われたカタールとのロシア・ワールドカップ(W杯)最終予選でも右腕を骨折したことがある。当時、ソウルの慶煕(キョンヒ)大学病院で手術を受けて約2ヵ月後にEPL試合(2017~2018シーズン開幕戦)で復帰した孫興民は、「ピッチの上を走る感じがあまりにも懐かしかった」話した。復帰後も暫くは包帯を巻いたり、保護具を着けて試合に出た孫興民は、右腕に入れた金具を昨年夏に外した。(表参照)

専門家たちは、孫興民の正確な負傷部位が過去とは違うだろう、との見方を示した。3年前は右腕の前腕(肘から手首まで)にある骨の肘部位をケガした。ソ・ギョンウク中央(チュンアン)大学リハビリ医学科教授は、「骨が一度折れたところが再び折れることはなかなかない。回復中に骨から組織液が出て、太くなるからだ。今回の骨折は、手首に近い方の骨とみられる」と話した。

二度も右腕をケガした孫興民がトラウマに苦しめられることを懸念する声もある。リハビリ医療陣と心理治療師のサポートを受ける必要もありそうだ。キム・ビョンジュン仁荷(インハ)大学教授(スポーツ心理学)は、「負傷を繰り返す選手は、怒りや拒否(状況の回避)、受容(リハビリ突入)の段階を経る。怒りと拒否の段階を速やかに通貨するようにし、前向きなマインドを持たせ、復帰後の再起へのイメージトレーニングを実施する必要がある」と話した。

孫興民は最近、相手守備陣から集中的なマークを受けて来た。ラフプレーの中で負傷する可能性が高まっているだけに、対策も必要との見方が出ている。韓国スポーツ政策科学院のソン・ボンジュ博士は、「柔道選手のように落下する際、体を丸めて衝撃を緩和する方法などを孫興民は注意深く見る必要がある。また、手術後にバランストレーニングを通じて両腕の筋力を一定レベルで保つ必要がある」とアドバイスした。

孫興民の負傷は、トッテナムとカタール・ワールドカップのアジア2次予選を控えている韓国代表チームにとって痛手だ。また、回復が遅れる場合、夏に予定されている兵役特例に伴う基礎軍事訓練入営日程にも影響が出る可能性がある。19日、イブニング・スタンダードなど英国メディアの一部は、「孫興民が右腕の手術を受けるために韓国に帰るだろう」と報じた。その場合、孫興民は3年前に手術を受けた病院を再び訪問する可能性が高い。

一方、一部の韓国ファンは、孫興民と衝突したアストン・ヴィラのコンサのインスタグラムなどに悪質な書き込みをして物議をかもした。


チョン・ユンチョル記者 チョ・ウンヒョン記者 trigger@donga.com · yesbro@donga.com