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光反射を利用して「水を飲めるかどうか」を60秒で確認

光反射を利用して「水を飲めるかどうか」を60秒で確認

Posted February. 11, 2020 08:40,   

Updated February. 11, 2020 08:40

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水の汚染状態を60秒で確認して飲めるかどうかを示す技術を開発した韓国国内スタートアップが、「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」(ビル・ゲイツ財団)のパートナーに選ばれた。既存の機器では、3日もかかっていた水質検査を大幅に短縮した。ビル・ゲイツ財団は、病気や貧困など、世界の難題を解決しようとする革新家と企業を支援するための団体だ。

分光学ベースの成分検出ソリューション開発スタートアップ・パイクアントは10日、ビル・ゲイツ財団が運営するグランドチャレンジエクスプロレーション(GCE)プログラムの水質と衛生改善分野のパートナーに国内で初めて選ばれたと明らかにした。このプログラムは、2008年に発足して以来、80カ国以上の2500件以上の技術革新事業を支援している。パイクアントは1段階事業に選ばれ、10万ドル(約1億1800万ウォン)を受けることになり、今後の成果によっては100万ドルを受け取ることができる資格が付与された。

パイクアントは、すべての物質が持っている波長(光の反射度)を分析して、水の中の汚染物質をすぐに確認できる「分光学技術」を持っている。パイクアントが開発した装置で水の成分を分析するのにかかる時間はわずか1分。検査費用も従来(約500ドル)に比べて50分の1程度(約10ドル)に下げた。商用化製品(約490ドル)は、今年7月に発売される予定だ。

パイクアントは2018年10月に国際協力団(KOICA・コイカ)の推薦を受けて、ビル・ゲイツ財団にアイデア提案書を提出し、その後実験データの提供、量産可能性の検討、英語インタビューなどを経た。1年余りにわたる厳しい技術検証の末、昨年末、発展途上国の飲み水の安全に貢献できる技術として最終的に認められた。

パイクアントは、ソウル科学技術大学機械システムデザイン工学を専攻したピ・ドヨン代表(35・写真)が2015年7月に起業した。機械、電子、コンピュータ工学、バイオなどを専攻した10人余りの技術チームと一緒に分光学技術をベースに粉ミルクや食品の安全性を検査するメラミンスキャナ、フードスキャナなどを開発している。

ピ代表は、「一般的に一杯のコーヒーの成分を確認するには、ネイバーやグーグルで検索するが、一杯のコーヒーごとに水やシロップの量が異なって、正確な成分を知ることはできない」とし、「パイクアントの技術は、自分が飲む製品の成分を短時間で即座に正確に把握できる」と説明した。

彼は、「全世界の21億人の人々が、まだきれいな水を飲むことができず、そのうちの340万人は水因性疾患に苦しんでいる」とし、「飲み水の検査デバイスとリアルタイムの水質管理監視システムを早急に実用化して、公衆衛生問題の解決に貢献していきたい」と語った。


シン・ムギョン記者 yes@donga.com