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カンザスシティーが50年ぶり優勝、NFLスーパーボウル

カンザスシティーが50年ぶり優勝、NFLスーパーボウル

Posted February. 04, 2020 08:20,   

Updated February. 04, 2020 08:20

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試合終了6分14秒までは10-20のダブルスコアだった。

敗色濃厚となった瞬間、クォーターバック(QB)パトリック・マホームズ(25)がゴールライン1ヤード(約0.9m)前でトレビス・ケルシー(31=タイトエンド)にタッチダウンパスを成功させたことから、カンザスシティーー・チーフスの反撃が始まった。追加得点まで決め、17-20まで追い上げた。

さらに3分30秒が過ぎた。試合終了2分44秒を残してマホームズがゴールライン5ヤード前で投げたボールをダミアン・ウィリアムズ(28=ランニグバック)が受け取ってタッチダウンにつなげた。ウィリアムズは相手守備に押されて、外側に外れた最後の瞬間エンドゾーンの中にボールを押し込んだ。23-20の逆転となった。

戸惑ったサンフランシスコ・49ersは慌て始めた。その隙に付け込んで、ウィリアムズが38ヤードを走って、もう一度タッチダウンを決めた。試合は31-20のカンザスシティーの逆転勝利で終わった。

3日、米国フロリダ州マイアミのハードロックスタジアムで行われた第64回スーパーボウルは新星マホームズのための舞台だった。

最後の第4クォーターに決定的な二つのタッチダウンパスを成功させたマホームズは、異論のなくスーパーボウルのMVPに選ばれた。2018~2019シーズンのレギュラーシーズンMVPに輝くマホームズは、NFL史上最年少(満24歳4ヵ月16日)でレギュラーシーズンとスーパーボウルのMVPに選ばれる選手になった。

マホームズのフルネームは「パトリック・レイバン・マホームズ2世」。父のパトリック・マホームズ(50)は、1992年からメジャーリーグのミネソタ・ツインズなどで11年間活躍した投手だった。父の遺伝子を受け継いだマホームズもマウンドで時速95マイル(約153キロ)を超えるボールを投げられる強肩の持ち主だ。

マホームズは足も速い。この日も、第1Qでラッシングタッチダウンを決めたのを含めて計29ヤードを稼いだ。2週前のアメリカンフットボール・カンファレンス(AFC)王者決定戦ではチーム内最多となる53ヤードを稼ぎ、チームのスーパーボウル進出をけん引した。

マホームズは試合後に「人々は自分がマジックを使ったと言っているけど、そうじゃない。むしろ、自分は序盤に相次いでミスをして同僚たちを苦労させた」と言い、「うちのチームには試合が終わるまで先に諦める選手が一人もいなかった。最後まで互いを信じたから優勝することができた」と話した。

この日の優勝でカンザスシティーは1970年以降50年ぶりにスーパーボウル優勝チームが受け取るヴィンスロンバルドディ・トロフィーを獲得することになった。

実際、1970年までスーパーボウルはNFLとAFLの優勝チームが対戦する試合だった。当時、NFLは、AFLを格下とみる視線が強かったが、AFL所属のカンザスシティーが優勝してから雰囲気が変わった。結局両リーグは翌年に統合することで一致した。このため、カンザスシティーがNFL所属でスーパーボウルを制覇したのは、初めてのことになる。

サンフランシスコは同日、最後までリードを守っていればスーパーボウル史上最多優勝(6回)に並ぶところだったが、逆転を許して記録達成はお預けとなった。


黃奎引 kini@donga.com