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黄海道のグッのリズムで盛り上がる公演…世界が「ベリーベリーグッド!」

黄海道のグッのリズムで盛り上がる公演…世界が「ベリーベリーグッド!」

Posted January. 30, 2020 08:05,   

Updated January. 30, 2020 08:05

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楽団光七(クァンチル)は2015年に結成した。2000年に創立して国楽の近代化を夢見た進歩的団体「情歌(チョンガ)楽会」の一部の団員が実験的なユニットを作ったのだ。「光七」とは、光復(日本植民地からの独立)70周年(2015年)の略語。最近会ったメンバーたちは、「実は『ドルアイ(変人という意)』のような語感が気に入った」と打ち明けた。

三人のボーカルが手足の動きを合わせた振り付けで輪唱形式で歌う代表曲「ヨンジョンゴリ」(QRコード)だけを聞いても、変人のような特性を満喫できる。生涯国楽を専攻したメンバーたちの素晴らしい演奏に相性の良い和が加わった、まさに迫力溢れる実況だ。

昨年10月、フィンランドのタンペレで開かれた世界最大のワールドミュージックフェスティバル「ウォーメックス(WOMEX)」では、彼らの音楽を「コリアン・シャーマニック・ファンク(Korean Shamanic Funk)」と紹介した。今月11日に米ワシントンの「ケネディセンター」、12日に北米最大のワールドミュージック博覧会「グローバルフェスト」の舞台に立った後、ケイフォークポップ(K-folk Pop)」という修飾語がついた。米紙ニューヨーク・タイムズさえ「K-POPと伝統音楽を組み合わせた驚くべきショーバンド」と絶賛した。

リーダーのキム・ヒョンスさん(大芩)は、「情歌楽会で10年間、カッコクやジュル風流に基づいて国楽の近代化を進めてきたが、現代性と大衆性を巡ってより拡張された形式が必要だというコンセンサスがあり、(楽団光七を)作ることになった。当時、黄海道(ファンヘド)音楽を活用した創作国楽団体はほとんどおらず、こちらの道を追求することになった」と話した。

楽団光七の力は集団創作システムだ。確固たる演奏力と解析力を持つ9人が、それぞれのパートを編曲した後、一緒に調整していくプロセスだ。この頑丈なケーキの上のチェリーは、三人のボーカルの「軽挙妄動」。

「深く掘り下げていく伝統音楽だけを専攻した私たちにとっては、大衆との呼吸法が最大の課題でした。イ・シスターズ、尹福姬(ユン・ボクヒ)氏の米軍部隊での公演映像を見てインスピレーションを得ました」(バン・チョロン・ボーカル)

「ウォーメックス」公演の最後に、彼らがステージの下に飛び降りると、客席は「大騒ぎ」となった。その場にいた世界の公演企画者たちから30件のラブコールが寄せられた。

メンバーらは、「結成当初は、ソウル弘益(ホンイク)大学前の通りでバスキングをし、田舎町の公民館のフロアを靴下で走り回りながら本当に興溢れるグッパン(巫女が祈りをささげる儀式)の様子を体験し、成長した」と話した。国楽専攻者たちだが、ヒップホップ、クラブ音楽、ギター演奏、ビートメイキングまで、それぞれの興味が多様であることも音楽の化学実験に役立った。

「現代的なグッパンを求めています。二十歳の頃はロックフェスティバルを楽しみながらも『私は国楽を専攻したから、あんな舞台には立てないだろう』と諦めていました。でも違いましたね。私は今が本当に好きです」(パク・へリム・牙箏)


イム・ヒユン記者 imi@donga.com