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SKケミカルの認知症パッチ、国内初のFDA承認

SKケミカルの認知症パッチ、国内初のFDA承認

Posted November. 28, 2019 15:21,   

Updated November. 28, 2019 15:21

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SKケミカルが独自に開発した認知症治療パッチ「SID710」(成分名=リバスチグミン)が、米食品医薬品局(FDA)から最終的に市販の許可を受けたと、27日明らかにした。韓国国内製薬会社が開発した認知症治療パッチがFDAから承認を受けたのは今回が初めてだ。

パッチ型の製品は、服薬時間や回数を記憶するのが難しいか、錠剤の服用が困難な認知症患者が1日1回肌に張り付けば、薬物が持続的に伝わる特徴がある。企業側は、錠剤の経口用製品と効果は同じでありながら、嘔吐や炎症などの副作用が少なく、胃と肝臓への負担が少ないのがこの製品の強みだと説明した。

人口の高齢化が進み、世界の認知症治療剤市場はグローバル製薬会社の関心が集まっている分野だ。市場調査機関データモニターヘルスケアによると、現在、全世界の認知症患者数は230万人、関連治療薬市場は年間33億ドル(約4兆ウォン)に達する。

SID710のFDA承認は、欧州(2013年)、豪州(2016年)、カナダ(2018年)に次ぐ成果だ。国内では「ワンドロンパッチ」として2014年から販売されている。認知症治療パッチは、2007年にスイスに本社を構えるノバルティスは初めて開発に成功したが、皮膚から薬物を体内に伝えるコア技術である経皮伝達システム(TDS)の高い技術障壁のため、競合他社では製品開発に苦労した。しかし、SKケミカルは1995年、世界に先駆けて開発した関節炎治療パッチ「トラスト」の研究開発経験を活かして、2010年SID710の開発に成功した。

それ以来、今年は欧州内の同じ成分や剤形のジェネリック市場ではシェアが約50%で、1位となっている。現在まで計19カ国に進出して主要製薬会社と版権と輸出契約を獲得し、ブラジル、サウジアラビアなどで許可手続きが進められている。

全光顯(チョン・グァンヒョン)SKケミカル社長は、「グローバルレベルに合致する開発能力や許可対応能力を基に、米国、欧州に続き、南米、東南アジアの主要国に拡大進出する予定だ」と語った。


許桐準 hungry@donga.com