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北朝鮮、「金剛山施設の撤去」最後通告

Posted November. 16, 2019 08:59,   

Updated November. 16, 2019 08:59

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政府が、金剛山(クムガンサン)の韓国側施設の撤去をめぐって北朝鮮から最後通告を受けていたことを公表せず、北朝鮮メディアが明らかにした後に発表し、論議を呼んでいる。北朝鮮住民の北朝鮮への追放に続き、金剛山問題まで敏感な南北懸案は隠そうとしたのではないかという批判が起きている。

統一部は15日、「北朝鮮側が11日に最後の警告であることを明らかにし、施設撤去問題をめぐる文書協議を再び主張した」とし、「北朝鮮側は今日、中央通信の報道を通じて(これを)公開した」と明らかにした。これまで「南北交渉に影響を及ぼす」とし、金剛山関連の通知文に関する公表はしなかったが、北朝鮮から通知文を受け取っていたことを認めたのだ。

これに先立ち、北朝鮮国営の朝鮮中央通信社は同日午前、「南朝鮮当局は今日まで返事をしていない」とし、「南朝鮮当局がくだらない要求を続ければ、施設を放棄したと見なし、一方的な撤去に向け断固たる措置を取るという最後通告を11月11日に行った」と明らかにした。また「(金剛山関連の北朝鮮の)時刻表が決まった状況で、私たちはいつまでも通知文だけをやり取りして無駄に歳月を送ることはできない」と強調した。北朝鮮が、撤去の最後通告を送ったもののこれを外部に公表せず、北朝鮮に返答の通知文も送らない政府を批判したのだ。

また、「汚物のような南側施設を我々の金剛山特区法によって思いのままに処理できる」と主張し、新たな金剛山開発についても、「南朝鮮はその資格を喪失した」、「割り込む場所はない」と線を引いた。政府は、施設の取り扱いに関する実務者協議を開催し、北朝鮮と金剛山再開について議論するという立場だが、北朝鮮は「開発に介入するな」と警告したのだ。

政府が北朝鮮の金剛山施設撤去関連のメッセージを十分に読むことができていないのではないかという分析も出ている。米朝の硬直局面が長期化し、南北チャンネルも作動していないため、政府が北朝鮮の通知文や報道を見て意図を把握することで判断ミスが発生しているという声も出ている。これと関連して、金錬鉄(キム・ヨンチョル)統一部長官は15日、金剛山事業者に会って、「金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の金剛山訪問報道(10月23日)後、北朝鮮側の立場を分析し理解に努めたが、残念なことに(北朝鮮の考えを)正確に理解していると見ることはできない」と述べた。


黃仁贊 hic@donga.com