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大韓水泳連盟のスポンサー選定巡る混乱の顛末

大韓水泳連盟のスポンサー選定巡る混乱の顛末

Posted July. 20, 2019 11:08,   

Updated July. 20, 2019 11:08

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太極(テグク)マークをつけた選手がまともなユニフォームも着用できないまま光州(クァンジュ)世界水泳選手権に出場するというとんでもない事態が起きたにも関わらず、大韓水泳連盟は反省どころか生贄探しに没頭している。全世界の水泳関係者が集まる大宴会を催しては、まるで他人の宴会に来ている者のように振る舞っているの。

今回の騒ぎはスピード(Speedo)とバレル(BARREL)が連盟の新たなスポンサーに選定された今年3月の理事会の結果を覆したことから始まった。選手出身のA副会長はじめ反対派は、水着のエリートブランドとして知名度の低いバレルの資格を問題視し、「代表選手に知名度のないブランドのユニフォームを着させるわけにはいかない」と強く反発した。結局、キム・ジヨン連盟会長は、理事会の議決まで無効化し、新しいスポンサー探しに乗り出した。

掌を返すように契約を破棄する連盟の乱暴な行政に挫折した両社は、その後のスポンサー募集には参加しなかった。それから3ヵ月後の今月1日、連盟を30年近くサポートしてきたアリーナ(arena)が再びスポンサーの地位を回復した。キム会長を頼みに理事会の議決を覆した反対派も連盟の行政の主流になった。

当初、スピードがスポンサー競争に参加したこと自体は、水泳界にとっても大きな意味があった。1992年以降、数十年間独占してきたスポンサーが、競争体制になったことでスポンサー金額が増大したのだ。これらのメーカーが支援しようとした規模も、現金と用品を合わせて10億ウォンに達する。今後、複数の企業によるスポンサー競争の構図が続けば、全体的にパイが大きくなることへの期待感もあった。だが、原状回復で連盟がもらえる支援の規模も縮小された。水泳界の関係者によると、連盟がアリーナから受け取った支援規模は、スピードやバレルの半分以下だという。ただでさえ不人気競技で注目されることがなかった状態で、世界選手権を控えてスピードの参入は、韓国水泳の発展に起爆剤にもなり得た。しかし一部の反対派に揺さぶられた連盟の執行部は、その機会を逃した。

問題は、事態発生後に、連盟に新しく加わった役員たちが、スピードをスポンサーに呼び込んだ役員たちに対して、「土俵を割った」として辞表を強制していることだ。ある水泳界の関係者は、「土俵を割ったのはどっちだと言うのだ。新しい行政を試みた人たちに責任を負わせるなんてどういうことだ」と連盟の行政を批判した。

来年は東京五輪が開催される。連盟は、選手たちが何の問題なく練習できるよう支援する団体だ。スポンサー選定をめぐって内部抗争を繰り広げ、選手がマジックでユニフォームに「KOREA」を書いて出場する有様は、まともな行政ではない。このような行政が続く限り、来年東京でも「マジックKOREA」騒ぎが再燃されないとも限らない。連盟執行部の刷新が切に求められる。


金培中 wanted@donga.com