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トランプ次期大統領、ファラージ氏を駐米英国大使に推薦

トランプ次期大統領、ファラージ氏を駐米英国大使に推薦

Posted November. 24, 2016 09:31,   

Updated November. 24, 2016 09:31

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米国のドナルド・トランプ次期大統領が、ブレグジット(英国の欧州連合離脱)を導いたナイジェル・ファラージ英国独立党(UKIP)党首を駐米英国大使に迎えたいと明らかにした。それぞれ「米国第一主義」と「脱欧州」を叫んで国際政治の舞台に新孤立主義の風を巻き起こした英米保守陣営の成功した暴言政治家が「ブロマンス(男性同志の厚い友情)」を表わしている。

トランプ氏は21日、ツイッターに「多くの人々が、ファラージ氏が駐米大使として英国を代表することを望むだろう。彼はとても立派にやり遂げるだろう」とつぶやいた。自分が来年1月に大統領に就任すれば、初代駐米英国大使にファラージ氏を迎えたいという個人的な希望を表したのだが、トランプ政権の組閣をするように他国の外交官の人事に介入する外交的欠礼を犯した。

英国のメイ首相は不快感を示した。22日に報道官を通じて、「能力のある大使がすでに米国に行っている」とし、トランプ氏の提案を一蹴した。しかしファラージ氏は直ちに保守系のネットメディア「ブレイトバート・ニュース」に「世の中は変わった。ダウニング街も変わらなければならない。国益のために英米政府の関係を堅固にしたい」とし、英米の架け橋になる考えを強く示した。

トランプ氏は昨年6月の大統領選出馬宣言の時からファラージ氏に似ていると言われた。トランプ氏が「メキシコ人は麻薬と犯罪を米国にもたらす」という発言で反移民政策を前面に掲げて政治舞台にデビューしたように、ファラージ氏は同年の英総選挙での遊説で、「一年に7千人にのぼるエイズ感染者のうち60%は英国人でない」と移民を非難した。両者は移民に対する反感だけでなく反グローバルでポピュリスト(人気迎合主義者)という点も似ていた。

ファラージ氏は1ヵ月後の昨年7月、米ワシントンのシンクタンク、ヘリテージ財団での講演で、「英国のトランプ氏という評価をどう思うか」という質問を受け、「中央官僚政治が普通の人々の心配を取り除くことができないという点を指摘した点で似ている」と答えた。さらに、「地中海を渡ってくる数百万人にのぼる移民問題はそれ自体も問題だが、犯罪記録や政治・宗教的指向を確認する手段がないという点がより大きな問題だ」と述べた。

ファラージ氏は今年に入ってトランプ氏に対する好感を示した。3月にメディアとのインタビューで「事業をして富豪になった人だが、能力を過小評価してはならない」と擁護し、5月には英ITV放送に出演して、「(私が米国人なら)金を渡すと言われてもクリントン氏は選ばない」とトランプ氏への支持を宣言していた。

トランプ氏がファラージ氏を駐米大使に送るよう言ったのは、「海外でほとんど唯一自分を支持した政治家」に対する答礼の性格が濃厚だ。トランプ氏は、ブレグジット直後の6月末、「英国の友人が政治・経済・国境に対する統制を再び始めた。今は米国人が未来を取り戻す番だ」とし、8月にミシシッピ州で開かれた遊説にファラージ氏を「ミスター・プブレグジット(Mr. Brexit)」と言って、応援演説者として招待した。

メイ首相の内閣の人々が選挙期間にトランプ氏を辛らつに批判したことも、トランプ氏がメイ首相にとって「邪魔な存在」のファラージ氏を積極的に支持する理由だ。ファラージ氏は、トランプ氏だけでなく首席戦略家としてホワイトハウスに入城することになったスティーブン・バノン氏とも毎日連絡を取り合うほど大変近い間柄だ。



韓基渽 record@donga.com