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[特派員コラム]目覚める獅子、中国2015

[特派員コラム]目覚める獅子、中国2015

Posted December. 28, 2015 07:26,   

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「改革開放の1番地」広東省深センで起きた違法投機された建設残土による土砂崩れや大気汚染による北京首都空港の「半マヒ状態」で中国の一年が終わるような印象だ。しかし、中国指導部は年末に「中東外交」の流れを変える動きを見せている。

習近平国家主席と李克強首相は22日、中国を訪れたイラクのアバーディ首相と会い、戦略的パートナー関係樹立を含む共同声明を採択した。イラク首相の中国訪問は5年ぶり。共同声明には「一帯一路(21世紀陸上・海上シルクロード・プロジェクト)」に関する協力とイラクの経済再建、エネルギー協力が盛り込まれた。

23日には、シリアのムアッリム副首相兼外相が中国を訪問した。王毅外交部長は24日、ムアッリム副首相に会って、シリアに4000万元(約72億ウォン)を人道支援することを決めた。王部長は21日、米ニューヨークで開かれた「国際シリア支援グループ(ISSG)」第3回外相会合で、「シリアの政府および反政府勢力の代表を中国に招待したい」と明らかにした。北京でシリア内戦平和交渉が行われれば、これまで後方にいた中国の役割と地位は大きくなるだろう。来年1月には習主席がエジプトやサウジアラビア、イラン訪問を検討しているという報道もある。

このように中国の積極的な「新中東政策」は、アラブの核心国家を網羅している。これは第2次世界大戦後の米国の覇権や「アジア再均衡」政策に対抗する南シナ海人工島建設などの攻撃的外交、アジアインフラ投資銀行(AIIB)設立や人民元の国際通貨基金(IMF)特別引出権(SDR)編入で見せた「金融崛起」、9月3日に天安門広場で行われた「反ファシズム戦争勝利70年記念軍事パレード」での軍事強国宣言と共通点がある。まさに「目覚めた獅子」の姿だ。

習主席は昨年3月、フランスを訪問した際、19世紀始めにナポレオン皇帝が言ったとされる「目覚めれば危険だ。眠れる獅子中国を揺すって起こすな」という言葉を想起させるかのように「中国という獅子はすでに目覚めた」と言った。

中国が日本を抜いて世界第2位の経済大国になった2010年、人民元のSDR編入審査では米国の反対に不満を示した。しかし、あれから5年が過ぎた今年、SDR編入に続きAIIBが25日に正式に発足し、米国の覇権に対する挑戦はひと段落ついた。

中国は来年、国連平和維持活動(PKO)分担金の10.29%を負担し、日本を抜いて米国に次ぐ2位に、国連一般予算の分担金の割合もわずかの差で日本に続き3位になる。国連の中でも中国の声が高まるものと予想される。

中国人は、漢の名将、韓信の「股くぐり」という故事が示すように、実力が足りない時は屈辱も我慢するが、境遇が変われば相応の待遇を要求する序列意識を発動させてきた。習主席が23日、香港の梁振英行政長官の年次業務報告の面談で、昨年までとは違って、並んで座らずテーブル中央の上席に座ったのは、中国−香港関係において「両制」ではなく「一国」を強調したのであり、「国家主席と地方長官の序列」を確認したのだ。

今後国際社会で、中国が変わった地位に見合う「序列・サイズの調整」を要求し、これをどのように受け入れるか悩むことが少なくないだろう。中国の隣国である韓国も例外ではなさそうだ。