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[オピニオン]年取った母親

Posted December. 08, 2015 07:18,   

한국어

20歳の同い年同士で出会った男女が、6年間の交際の末結婚する。二人の娘と一人の息子を産んで、楽しく過ごす夫婦に、40歳の時に予期せぬ祝福が訪れる。歳の離れた末っ子が生まれたのだ。夫が帝王切開手術で出産した妻に対して、「本当に苦労した」と声をかけた時、こんな答えが返ってきた。「ここまでは私の役目、ここからはあなたの役目です」。

◆最近はなかなか目にできない3女1男の多幸な家庭を作った男性の後輩が、5年前に社内掲示板に掲載した文章が記憶に生々しい。後輩の妻が投げかけた痛快な一言も、不惑の年に出産したことも素敵なことであり、すごいことのように思えた。この家庭は「多産」とはいえ、韓国人女性の初の平均初産の年齢は30.7歳で、世界で最も高いことが調査の結果分かった。イタリアは30.6歳、日本は30.4歳の順に集計され、米国は28.1歳となっている。

◆米国生殖医学会によると、女性の最高妊娠可能時期は20代だ。年を取るにつれ妊娠の確率や卵子の質が落ちるため、病院では35歳以上の妊婦を「高齢妊婦」と分類している。女性の学歴が高くなり、社会的進出が増えていることを受け、晩婚や「年取ったママ」の増加へとつながっている。子育て費用や教育費の負担が膨らみ、出産に二の足を踏むことも無視できない。そのため、30代未満の出産は、2005年の16万3000人から2011年は12万6000人へと減ったものの、30代の出産は20万7000人から28万3000人へと36.3%増加した。

◆41歳に初出産したハリウッドスター、ハル・ベリーは、「この歳で子供を抱えるのが、これほど大変であることがわかっていたなら、もっと早く産んだはずなのに」と言い、1歳でも若いうちに子供を産むよう勧めた。韓国ではそれを口にするほど簡単ではない。昨日、女性家族部がまとめた「2015、仕事と家庭との両立指標」によると、共働き主婦の家事労働時間は3時間14分なのに、男性はわずか40分だった。2006年以降、少子化対策に81兆500億ウォンをつぎ込んだのに、依然、働くママは子育ての負担に喘いでいる。大韓民国はいつごろになれば、産婦たちにこう語ることができるだろうか。「ここまでは皆さんの役目であり、ここからは社会の役目です」と。

高美錫(コ・ミソク)論説委員 mskoh119@donga.com