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あまりにも短く、劇的だったポップスターの24年 ドキュメンタリー映画「エイミー」

あまりにも短く、劇的だったポップスターの24年 ドキュメンタリー映画「エイミー」

Posted November. 06, 2015 07:22,   

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1983年、それほど裕福とは言えないユダヤ人の家庭に生まれた。16歳の時から、英国国立青少年ジャズオーケストラでシンガーとして活動した。2003年にリリースしたデビューアルバム「フランク」、2006年リリースの「バック・トゥ・ブラック」で一躍トップスターとなった。グラミー賞6冠を達成した翌年の2007年、自宅で遺体で発見された。医師はドラッグとアルコールの過剰摂取により、心臓が止まったと診断した。このように短くて劇的だったエイミー・ワインハウスの人生を描いたドキュメンタリー映画「エイミー(Amy)」が5日公開された。

この映画は1998年、幼い顔をした少女ワインハウスが、成熟したジャズ歌手の歌声で友だちのためのバースデーソングを歌うシーンから始まる。子ども時代から父親の不在による摂食障害とうつ病を患っていたエイミーは、大衆の注目を集めるにつれ、アルコールに依存し始めた。元夫のブレイク・フィールダー・シビルに出会ってからは、ドラッグにも手を出した。

ワインハウスが歌った歌と彼女の人生の軌跡は、切ないほど一致する。自身の飲酒癖について歌った「リハブ」(「私をリハビリに行かせようとしたけど/私はいやって言った」)から、一時期恋人と別れていたときに歌った「バック・トゥ・ブラック」(「私たちは口ではさようならと言ったけど/私は100回も死んじゃった/あなたは彼女のところへ/私はまた暗闇の中へ」)に至るまで。

映画はワインハウスが残した自撮り動画や画像、公演記録、そしてパパラッチによる画像・動画だけで、彼女の人生を追った。関係者や知人のインタビューはほとんど映像無しに、音声だけが挿入された。それでも上映時間は127分に上る。ひいてはワインハウスが死亡した当日、遺体が自宅から救急車まで運ばれるシーンも出てくる。彼女の人生は、それほどメディアと他人の視線に常にさらされていたのだ。

「スターを目指して歌っているわけではありません」と言っていた少女は結局、「才能を返し、何の妨げもなく自分の道を歩むことができるのなら、そのようにしたい」と語るポップスターになった。メディアと大衆に叩かれるスター、特に女性スターはワインハウスだけではないだろう。

映画は眩しいほど大量のフラッシュを浴びる空虚なワインハウスの表情から、彼女を壊したのは誰かということを悩ませ、悲しみを超えた罪悪感まで抱かせる。18歳以上。