「ダボスフォーラム」と呼ばれている世界経済フォーラム(WEF)がまとめた今年の国家競争力順位評価で、韓国は2年連続の26位に止まった。韓国の国家競争力順位は、2007年は11位まで上がったが、その後2012年を除けば、毎年下落を続けている。今年の調査では特に、「金融市場の成熟度」順位が、昨年の80位から87位に下がり、韓国の12部門の評価の中で最も低い順位だった。金融の後進性が国家競争力を落とす重要変数となった。
金融分野の細部項目を覗いてみれば暗澹たるばかリだ。140の調査対象国のうち、銀行健全性は113位、融資容易性は119位、金融サービスの利用可能性は99位と、落第レベルの評価から脱していない。WEFの競争力評価方式が、該当国企業家の主観的判断を反映した限界はあるものの、金融競争力順位が下がり続けているのは、わが韓国金融政策に深刻な弱点があることを示している。
金融委員会は、「韓国金融の現状を示す複数の客観的指標は、WEFの評価結果より良好な水準だ」と公に反ばくした。しかし、朴槿恵(バク・グンヘ)大統領も今年8月6日の国民向け談話で、「世界10位圏のわが国が、金融競争力ではアフリカ諸国と同じ80位圏だというWEFの評価は、韓国金融の現実を端的に示している」と叱咤し、金融改革を力説した経緯がある。
3月に就任した金融委員会の任鍾龍(イム・ジョンリョン)委員長は機会あるたびに、金融改革を強調してきたが、半年以上も目立った成果を上げられずにいる。1次申請を受けたネット専門バンクの設立問題だけを見ても、最初から大手企業の参加を食い止めたために、競争力あるネットバンクがなかなか出てこないという見方が支配的だ。産業資本がコンソーシアムを作ってネットバンクを設立する中国とは競争にならないのが目に見えている。金融委は言い訳ばかり並べたてず、実質的な金融競争力強化策をまとめるべきだ。