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[社説]中国の「金融共産主義」、市場の力に押された

[社説]中国の「金融共産主義」、市場の力に押された

Posted July. 29, 2015 07:16,   

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中国の上海総合指数が27日、8.48%も暴落して、8年5か月ぶりに1日の下げ幅としては最大値を記録し、昨日も1.68%が下落した。昨年から史上最高値の更新を繰り返してきた中国証券市場は、6月12日の5178.19をピークに、昨日は3663.00へと30%も下がった。世界2位の経済大国中国証券市場の不安に、香港や台湾はもとより、米国やドイツ、フランス、英国など、世界の証券市場も軒並み下落した。韓国の総合株価指数(コスピ)と店頭市場(コスダック)も、二日続けて不安な動きを見せた。一部からは、米国から始まった2008年のグローバル金融危機のように、中国発世界経済危機の警告まで出ている。

中国証券市場の下落には、米国の金利引き上げやドル高、中国経済成長率の減速など、様々な原因がある。より根本的には、経済ファンダメンタル(基礎体力)に比べ、株価が過度に早く上昇したことがある。

内需拡大政策のため、株への投資を煽ってきた中国の「金融共産主義」は、状況を次第に悪化させているという批判が出ている。中国政府が臨機応変式に景気刺激策を次々と発表し、市場に過度に介入したことで、かえって逆効果が出ているという。米ブルームバーグ通信は、「中国証券市場はもはや、真なる市場ではない。政府が運営する(株取引)システムへと転落した」と報じた。

中国政府は、崩壊する証券市場を下支えするため、この1か月間、40余りの強力な対策を次々と発表した。複数の国営銀行を動員して、大々的に資金を供給し、半分近い1400余りの銘柄の取引を停止させた。ほかの資本主義国家では想像すらできない措置だ。上海証券市場は、政府の刺激策のおかげで、先週末まで16%も持ち直したものの、今週に入ってから再び暴落した。「市場の力」と共産党政府との覇権とがぶつかって、次第に政府が押されつつあるという評価が出ている。

中国は統計数値を操作するという疑惑まで持たれている。米紙ニューヨークタイムズは最近、中国地方政府が企業の売り上げや税収を水増ししていると報じた。15日、市場の予測とは違って、中国の経済成長率が7%台と発表された時も、「政府が手加減したのではないか」という疑惑が持ち上がった。中国政府や資本市場への不信が、中国経済の最大リスクだ。「市場の力に逆らう政策は失敗する」という教訓を、中国証券市場は生々しく示している。