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[オピニオン]大韓民国は民主共和国だ

Posted July. 10, 2015 07:13,   

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「共和春」は、韓国初の中国レストランの名前だ。文字通り「共和の春」という意味だ。共和春は、元は山東(サンドン)会館だったが1912年に名前を変えた。その年、孫文が清王朝を倒して建てたアジア初の共和国中華民国を称えるためだ。大韓民国も共和国だ。共和国は何かと定義するよりも何でないかと定義する方がその意味を簡単に把握できる。共和国は何よりも王政ではない。

◆2013年、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領をモデルにした映画「弁護人」で、主人公役の宋康昊(ソン・ガンホ)が、「大韓民国は民主共和国だ。大韓民国の主権は国民にあり…」と叫ぶ場面が印象的だ。2008年、米国産輸入牛肉の狂牛病問題でデモ隊は、「大韓民国憲法第1条」という歌を歌ったが、それを思い出して映画を見るよう監督が意図したのだ。今回は与党セヌリ党の劉承ミン(ユ・スンミン)院内代表が8日に辞任し、「大韓民国は民主共和国」と叫んだ。野党でもなく与党の院内代表の口から出たその言葉は新鮮味があった。

◆劉氏は、韓国は王朝国家ではなく、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の圧力でセヌリ党議員が選出した院内代表が退くことは誤りであることを暗に批判したのだ。議員の投票もなく院内代表を追い出すことは誤りだ。ただ残念なことは、辞任の言葉をいくら読んでも劉氏がなぜ辞任するのかについての説明も弁明もないということだ。もっと早く辞任したかったにしては不思議な話法だ。やむを得ず辞任したものの内心では納得できないという意味に読める。

◆共和国の語源はラテン語の「res publica」で、「公共のもの」という意味だ。英国のように王がいる民主国家は、共和国よりは「コモンウェルス」(commonwealth)という表現を使う。この言葉も「公共のもの」という意味だ。共和国で国は公共財だ。大統領が閣議の場を利用して「裏切りの政治」云々し、個人的感情を露呈することも、与党院内代表ともあろう人が自分の誤った判断によって始まった国政混乱の責任を最後まで認めないことも、共和国の理念に合わない。

宋平仁(ソン・ピョンイン)論説委員 pisong@donga.com



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