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駐中大使内定の金章洙氏、軍時代から中国高官と交流

駐中大使内定の金章洙氏、軍時代から中国高官と交流

Posted February. 16, 2015 07:21,   

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陸軍出身の金章洙(キム・ジャンス)前大統領国家安保室長が次の駐中国大使に内定した人事に対して、意外だという声が多い。主要4国の大使に軍出身者が任命されるのは、全斗煥(チョン・ドゥファン)政府時代、柳炳賢(ユ・ビョンヒョン)駐米大使(合同参謀議長出身)以来だ。また、韓米、韓中間で高高度防衛ミサイル(THAAD)システムが最大の争点となっている時に軍出身者が任命されたという点も注目される。

●THAAD問題が最大の試験台

金氏の最大の試験台は、THAAD問題になるとみえる。軍出身者を駐中国大使に任命した背景には、THAADに対する多次元の考慮が決定的に作用したと、専門家たちは見ている。

権寧世(クォン・ヨンセ)駐中国大使は最近、インタビューで、「米国にTHAAD配備を要請したことも協議したこともない」という政府の立場を再度確認した。しかし、4日に訪韓した中国の常万全国防相が「THAADが韓半島に配備されれば、韓中関係が傷つくだろう」と述べるなど、中国が警告を続けている。韓米の動きが普通でないと見ているのだ。

これには、米国が「韓国と公式に協議したことはない」としながらも、「THAADを含むミサイル防衛は北朝鮮を狙ったもの」(トニー・ブリンケン米国務副長官)、「用地の調査を終え、非公式に協議している」(ジェフ・モレル米国防総省報道官)という発言で、中国の疑問を招いた面もある。外交消息筋は、このような米中間の認識の隙間を埋めることが、軍出身者である金氏の赴任直後の任務だと見ている。

●流動的な中朝関係に注目

今年は、中朝関係にも細心の観察と精密な対策を立てなければならない。2013年2月の北朝鮮の3度目の核実験以降、中朝関係は硬直しているが、今年「第2次世界大戦の対ドイツ戦勝70周年」を控えて微妙な変化もうかがえる。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が5月にロシアを訪問し、北朝鮮とロシアが急接近すれば、中国も「核実験と張成沢(チャン・ソンテク)処刑」という過去に留まっていることはできない。北朝鮮高官の訪中の可能性が提起されている理由だ。このように北朝鮮と中国、ロシアとの関係が雪解けムードのため、最前方の駐中国大使の役割が重要になった。北朝鮮が4度目の核実験など挑発を強行する場合、北朝鮮制裁で中国の積極的な協力を引き出すことも駐中国大使の任務だ。

政府は、韓中関係が「国交正常化以来最も良好」と評価している。しかし、韓日関係が過去最悪であるため、韓中関係をうまく管理することは、選択でなく必須である切迫した状況だ。中国が韓日のうち日本を選ぶ瞬間、韓国は孤立することになる。

金氏の中国行きを米国がどのように解釈するのか注目しなければならない。ある中堅外交官は、「中国同様、米国も今回の人事に驚いたようで心配だ」と話した。朴槿恵(パク・クンヘ)政府発足後、韓国が中国に傾倒するのではないかという米国の疑念が今回の人事を機にさらに深まる可能性があるためだ。