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[社説]北朝鮮の核実験中止、韓米演習の中止と対等に交換できるものではない

[社説]北朝鮮の核実験中止、韓米演習の中止と対等に交換できるものではない

Posted January. 12, 2015 07:20,   

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米国が、韓米合同軍事演習を中止すれば核実験を中止するという北朝鮮の提案を拒否した。北朝鮮が9日に米国に今回の提案を伝え、「いつでも米国と向かい合って座る準備ができている」と明らかにした。しかし、米国務省のサキ報道官は、「北朝鮮が定例の韓米合同軍事演習を核実験の可能性と不適切に結びつけることは暗黙の威嚇だ」と非難した。

国連の安全保障理事会はこれまで3度も核実験を実施した北朝鮮に制裁を加えている。安保理が2013年3月に採択した北朝鮮制裁決議2094号には、「北朝鮮が核実験を実施する場合、追加の重大な措置を取る」という自動制裁条項が含まれている。北朝鮮のさらなる核実験は安保理の制裁対象であり、韓米演習中止の交渉手段にはなれない。韓米同盟が実施する防衛演習を安保理が禁止した核実験と結びつけることは、宣伝攻勢としか見えない。

北朝鮮は先週にも韓国政府に、ビラ散布や韓米合同演習、吸収統一に対する立場を表明するとして対話再開の前提条件として掲げた。北朝鮮の態度に対話の真正性は見られない。米国との会談に前提条件を提示したことは、北朝鮮のこれまでの立場に反する。昨年11月、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の特使の資格でモスクワを訪問した崔竜海(チェ・リョンヘ)氏は「無条件の6者協議再開」を主張し、ロシアの支持を引き出した。北朝鮮が9・19共同宣言で核兵器の放棄を約束した2005年にも、韓米演習は行われた。北朝鮮がさらに核実験を実施すれば、中国とロシアも安保理の決議によって断固たる制裁に参加せざるを得ない。

北朝鮮が南北・米朝対話を再開する考えがあるなら、このように引き延ばす理由はない。今月中旬にシンガポールで開かれるスティーブン・ボズワース元米政府特別代表(北朝鮮担当)と北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)6者協議首席代表の会合は、北朝鮮に良い機会だ。北朝鮮が南北対話に応じれば、米朝対話が再開する可能性はさらに高まる。