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「盗んだパルテノンの彫刻物を海外にまで貸すのか」

「盗んだパルテノンの彫刻物を海外にまで貸すのか」

Posted December. 08, 2014 03:44,   

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英国の大英博物館が所蔵しているギリシャ・パルテノン神殿の彫刻物「エルギンマーブル(写真)」が、200年ぶりに初の外国で展示される。ロシア・サンクトペテルブルクのエルミタ市(エルミタージュ)博物館オープン250周年を迎えて、5日から「川の神・イリソス」の彫刻像のロシアでのレンタル展示が始まった。

エルギンマーブルとは、パルテノン神殿の上段の外壁に飾られていた大理石の彫刻物の一部を、19世紀初頭、ギリシャを支配していたオスマントルクに大使として赴任していた英外交官のエルギン卿が本国に持ち帰り、現在の名がついた。エジプトのロゼッタストーンと共に、大英博物館最高の観覧遺物として人気が高い。

しかし、ギリシャのアントニオ・サマラス首相は6日の声明で、「英国が盗んだギリシャの代表的遺物をロシアに貸したのは、ギリシャ国民への侮辱だ」と激しく批判した。氏は、「ギリシャ文明は、ギリシャ人と同一体であり、解体やレンタル、譲渡などできない対象だ」とし、「今回の措置で、『パルテノンの彫刻物を外部に移すことなどできない』という大英博物館の主張は説得力をなくしてしまった」と批判した。

ギリシャは今回の出来事について、ユネスコを通じて仲裁を推し進める一方、映画俳優のジョージ・クルーニーの妻であり、弁護士のアマル・クルーニー氏を通じて、法的対応も進めている。英自由民主党のアンドリュー・ジョージ下院議員は、「ギリシャの返還要求を無視して、新冷戦危機を招いたロシアに、これをレンタルしたのは最悪の決定だ」と自省を促した。