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女性中尉の自殺を招いたセクハラ中佐が性犯罪の裁判

女性中尉の自殺を招いたセクハラ中佐が性犯罪の裁判

Posted October. 11, 2014 04:04,   

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韓民求(ハン・ミング)国防部長官は10日、「最近、軍綱紀が緩んで起きた一連の出来事は、名誉を傷つけ、国民の信頼を台無しにする行為であり、徹底的な反省が必要だ」と明らかにした。陸軍の関係者は、「今後、軍内の性犯罪者は、(一度問題を起こせば、淘汰させる)『ワンアウト制度』を適用し、進級や選抜から外し、性軍紀予防教育の履修結果を、軍人事管理に反映させる」と語った。

韓長官は同日、ソウル合同参謀本部の作戦会議室で緊急の主要指揮官テレビ会議を開き、性軍紀違反行為や軍機密流出など、相次ぐ逸脱行為について厳しく叱責し、このように強調した。同日の会議は、その前日(9日)、陸軍17師団長のS少将が、女性副仕官のA下士にセクハラを行った容疑で、緊急逮捕された直後、韓長官の指示で開かれた。

韓長官は、軍綱紀の阻害や違反行為は、国家安保を蝕む利敵行為なだけに、地位を問わず、一罰百戒するよう指示したと、国防部の関係者は伝えた。韓長官は同日、国会法制司法委員会(法司委)の国政監査で、「手本を示すべき軍高官が、このようなことを行い、国民に改めておわび申し上げたい」と謝罪した。

陸軍中央捜査団は同日、S少将を強制わいせつ罪で拘束令状を申請したと明らかにした。陸軍によると、S少将は、28師団のユン某一等兵暴行死亡事件など、兵営内での暴力事態以降、全軍部隊への精密診断が行われた8〜9月、A下士を5回に渡って、執務室に呼んで、頬にキスするなど、セクハラを行った容疑がもたれている。A下士は今年6月、別の部隊で、B上士からセクハラを受け、身元保護のために、8月初頭に師団本部に来たと、陸軍は説明した。S少将は、A下士を慰め、励ますという名分で、執務室に呼んで、セクハラを行ったという。

陸軍関係者は、「ワンアウト制度」と一緒に、軍幹部を対象に、年間3時間ずつの性軍紀事故予防教育を義務付け、連隊長以上の指揮官教育にも、関連過程を盛り込むことにしたと、明らかにした。

軍内性犯罪は、毎年急増しているが、処罰は甘いことが分かった。国防部が、国会法司委に提出した国政監査資料によると、昨年6月から今年7月にかけて、性的暴行や買春などの性犯罪で処罰を受けた将兵は、計587人と、前年同期間(431人)より36%増えた。国会法司委所属のセヌリ党の洪日杓(ホン・イルピョ)議員が、軍事裁判所から提出を受けた資料によると、2010年から今年6月までの5年間、女軍被害犯罪は132件であり、そのうち83件は強姦やセクハラなどの性犯罪だったが、実刑判決を受けた事例はわずか3件だったことが、分かった。これは、軍事裁判所の裁判長に、現役軍人が任命され、指揮官の裁量で、被疑者の量刑を減刑できる現在の軍事法制度の限界のためだという指摘も出ている。領官級以上の8人の被疑者のうち、1人(罰金400万ウォン)を除く残りの7人は、すべて、不起訴処分となった。